祈りの幕が下りる時 | 世界一幸せなDINKS

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仕事と夫が大好きな30代ゆるキャリ女子です。キャリアが大事なので子供はいません。流されてではなく、自分の意思で決めた人生は楽しくて充実しています。

原作未読ですが、Amazonプライムで無料で観れたので見てみました。東野圭吾の小説は結構読んでるので、原作を読まずに映画を観るというのは初めてかもです。

毎回そうなのですが、東野さんの小説は登場人物が多くて複雑だしミスリードやどんでん返しも多いので途中で混乱しながら観ました。特にジムで走りながら観た所は曖昧で・・・。

内容は悪くなかったし、最後に博美が父の首を絞めて殺すシーンは涙ぐんでしまいました。・・・・が、後で冷静に振り返ってみるとツッコミたい所が多々ありました。

・松宮が浅居博美の部屋に飾ってあった写真立をスマホでこっそり撮影するシーンがありましたが、捜査とはいえ女性の私物を勝手に何度も撮影って、いくらなんでも非常識。本人に見つかった後も写真撮ってたし。普通怒りますよね。クレーム言ってもおかしくないです。

・綿部は身元を隠して生きていたのに、スナックに通うような余裕はどこにあったんだろう(金銭的にもメンタル的にも)。

・美談(親子愛)になっているけど、自分のために罪のない人を何人も殺すのはどうなんだろう。押谷道子とか・・・ちょっと(いやかなり)お節介だったけれど、悪人ではなかったと思う。殺されないといけない人なのかな。

・苗村先生が急に老け込んだのはどうして?ここは全体的に時系列が分かりにくかったんですが、いつからヒ博美とつきあっていて、いつ別れて、いつ浅居親子の秘密に気づいたのが分からず、故に老け込んだ時期との関連性が分からなかったです。

・20年以上も前につきあってた友人や生徒の親の顔なんて普通覚えてる?家族ぐるみの付き合いならともかく、押谷も苗村も、浅居の母とそんな交流があったとは思えないし、一目見ただけで「間違いない。」と断言できる根拠はいずこに?

 

そんな感じで矛盾点は多々あるんだけれど、14歳の浅居博美を演じていた役者の演技は素晴らしかったと思います。小日向さんも、さすがでした。

愛情の形って正解がなくて、定型も無くて、本当にその人その人の愛の形や表現の仕方があるんだなと感じました。浅居博美が父を殺したのも愛だし、加賀の父や浅居の母が、死ぬ時に自分の子供に会わなかったのも愛なんだと思います。

 

あと、浅居博美が母の居る老人ホームへ行ったシーンはぞくっとしました。憎き母にどんな地獄を見せたんでしょう?