新やんちゃ姫の旅話~天界の約束
第三話 きつねのおでん屋
ここは、天界と呼ばれる場所、空には見廻りの竜神たちが
澄み切った春の青空を忙しげに飛び回っている。
無事、入学を済ませ、初日から大事件が発生してしまった、、
桜たち三人は、下校の途中、様々な、自分たちの心の声が、
ぽかぽかの春の日差しのなかに、こだましていることにも気づかず、
首を傾げながら、とぼとぼと歩いていた。
まあくんの心の声 「試験日まで、日にち無し、知識少し、実、伴わず、前日断食。
筆記試験はなんとかヤマカンでいけてもなぁ実技がなぁ俺だけ
もしも落ちたりしたら、一生桜にバカにされるし下僕じゃん、、、、」
やはりあほである
石ちゃんの心の声 「やはりは難しかろうしかしながら、この私が取れないなどということは、
ありえない許されることでは無い。 本気を出すしかあるまい、、、」
相変わらずのナルシストである
桜は大きな声で叫んでいる 「筆記試験も、実技試験も問題なーい
でもなんで断食なんでごはん抜き
無理やだ絶対無理お腹すくご飯は無理~馬鹿~」
ってそっちーそこなんだ
なんとも、ばらばらな三人なのである
ぷらぷら歩いているうちに何となく
まずはきつねのおでん屋に、寄り道して
作戦会議をすることになった
天界の夕日が沈む夕焼けの時、西の空にひかりの輪が出現する。
その手前に小さな赤い鳥居が建っている。
桜たち三人は並んで一礼をして、鳥居をくぐると、
小さな祠の脇は大きな太鼓がひとつある。
まあくんがいつも係で、ドンッとひとつ叩くと、西の空に出たひかりの輪が開いた。
「まあくん、、、はやく、、」「石ちゃんも、、、」三人は小走りで光の中に入り込んだ。
つづく、、、。