そもそも債務上限なんていらないよね? | -

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今朝の日経新聞の社説〜米国債務上限問題について〜の記事です。



そもそも米国は、日本と同様に①自国通貨建の国債で通貨発行して②変動為替相場制③管理通貨制度を採用しているので債務上限を設定する必要はありません。


すなわち、債務不履行なんて陥らないんです。


それなのに、わざわざ債務上限なんて設定するのは、(1971年:昭和46年まで)数百年にわたって採用してきた『金本位制』の考えが残っているからと思えてなりません。



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本来、お金というものは、社会でモノやサービスとの取引に使われるものです。


これが経済学で言われる「需要(社会で使われる=動くお金)と供給(お金によって取引されるモノやサービス)」です。


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ということは

金本位制だと、お金を金(ゴールド)の代わりに使うので、お金の信用を考える必要があり、金(ゴールド)の総量までしかお金を使え(作れ)ません。


だから、上限を設定する必要があるんです。


また、お金が増えすぎると、通貨の信認(信用)が揺らぐんです。


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ところが管理通貨制度の場合、お金は金(ゴールド)の総量によって制限されません。


制限されるとすれば、「社会の供給(モノやサービス)とのバランス」となります。


すなわち、先述した「需要と供給のバランス=インフレ率」となるんです。


このバランスが大きく崩れると、通貨の信認が揺らぐんです。


だから、常に需要と供給のバランス(需要>供給のカタチ)を意識しながら(政府や日銀は)経済政策を行う必要があります。


だから需要不足の状態なんて「論外」なんです。


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欧米諸国がコロナ禍のロックダウン(=需要の一時的な停止)で、①莫大な通貨発行(国債発行)②国民への十分すぎるくらいの給付金配布、③付加価値税(日本でいう消費税)減税を行ったのは、こうした理由からです。


このように、需要と供給の適切なバランス(需要>供給)をもとにお金の量を調整するのが、政府の財政政策であり、中央銀行の金融政策合わせて経済政策なんです。


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ところが日本の場合、政府は企業には支援したものの、GDPの6割にあたる個人消費への支援(給付金)は、しかも需要を減らす働きのある税の引き下げ(減税)を頑なに拒みました。


その結果、日本はコロナ禍で社会の経済がボロボロの状態なのに、「過去最高の税収を更新」したのです。


これは言い換えると

日本政府は、コロナ禍で社会の経済がボロボロの状態なのに、日本の歴史上、最も多くのお金(需要)を社会から引きあげたということです。


しかも、2022年度まで3年連続で!


そして、その結果・日本経済は需要不足の状態(需要<供給)という「普通、あってはならない状態」を続けているんです。


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話を米国に戻して


おそらく今の債務上限問題は、例年通り” ギリギリまで こじれると思います。


僕個人としての興味は、「米国はいつまで、この債務の上限という(くだらない)ことを続けるんだろう」ということです。


すでに「政争の具」となっているので、ベタな茶番として、ずっと続けていくのかもしれませんが