うちのおかんのことですが、1週間くらい前に、電話で「あんたは誰よ?」「あたしは、どこの病院におるんやろう?」みたいなことを言って、びっくらこいて姪っ子と面会に行ってみたら、シャッキもシャッキで、姪っ子の3人の子どものこともわかってて、「遠いところを来てくれてありがとう」って言って、思いっきり心配をしたぼくらがバカみたいだった。3カ月前に骨折をして、ストレスがたまっていたから、その反動の一時的なせん妄だったらしい。

 

 ところで、そのおかんが、電話口で声をひそめて言っていたことで、ちょっと気になることがあるので、メモがてらにしるしておこう。

 まだベッドの上で思うように動けないから、あれこれの雑事をスタッフさんにお願いすることがあるらしい。で、おかんが、「ありがとう」「忙しいのに、ごめんなさいね」みたいにお礼をくりかえし言っていたら「そんなに何回もお礼を言わないで」と𠮟られたというのだ。この対応はどうなんだろうか?

 病院のスタッフさんは、たくさんの患者さんを相手に働いているから、とても忙しい。ひとりのところで、時間のロスはしたくないのかもしれない。それは、ぼくも病院・施設で勤務していたからようくわかる。共感もできる。おまけに、うちのおかんなんかはとことん古いタイプの人間だから、必要以上に、くどくどとお礼を言っているような気もする。けれど、だからといって、「お礼を言わないで」というレスポンスは、あまりにもこころないものではないか?と思ってしまう。おまけに「いちいち返事をしなくちゃならんでしょう」とまで言われてしまっては、ここは(このひとには)うっかり「ありがとう」も言えない環境なのかな?とけげんに思ってしまった。

 

 病院・施設は、まちがいなくサービス業だ。もっとも《思いやり》《おもてなし》(いっとき、ブームになったことばだね)、いわゆるホスピタリティーが要求される現場だ。この病院・施設だったら、安心して治療(療養)できる、どのスタッフにも、家族のように接してもらえる、というのが理想ではないだろうか。上記したスタッフの対応は、そういう理想や理念から逸脱しているような気がしてならない。

 ただ、おかんも、ぼくも、ともに病院・施設のみしか知らない人間だ。それで、ひょっとしたら、おかんやぼくが感じた違和感はオカドチガイなものではあるまいか?そこらへんのご意見を、みなさんにおうかがいしてみたいと思って、こんな雑文を書いてみたしだい。さまざまなご意見をお待ちしています。なお、おかんがお世話になっている病院や、そのスタッフさんを攻撃し、批判しようというつもりはまったくありません。

 

PS:今日の画は、おかんが元気だったころ趣味で描いていた絵手紙。PCのローマ字を2、3年かけて覚えて、いっとき絵手紙ブログまでやっていました。

 

【笑い仮面】