血を吐かぬことばは無益時鳥
 

ほととぎす雲水のみに馴染みたる
 

竹林や子規の嘆きを深めたる
 

ひとあしの絶えぬ出湯や卯月鳥
 

ほととぎす一句ひねらぬつもりかな     【笑い仮面】

 

 

 夏の鳥といえば、やっぱりほととぎすだなあ。いやいや、燕でしょうとおっしゃるかたもおられるだろうけど、ぼく自身はスタイリッシュな燕より、ちょっぴりのものうげさと儚げさもまとっているほととぎすのほうがお気に入りだ。《東京特許許可局》とも《テッペンハゲタカ》とも聴こえるらしい、れいの鳴き声は、ちっくら頭に刺さってたまらんけどね。

 

 一句目は、言わずと知れた《鳴いて血を吐くほととぎす》という文句から、それを俳号とした子規のことだけど、昔のひとはうまいこと言ったもんだねえ。ぼくも、血は吐かないけれど、けいれん発作はある。それでも書かなきゃって、自戒をこめて詠んでみた。

 

PS:今朝、天気がよかったので、オクラを植えました。

はあはあ、ぜいぜい。でも成長と収穫が楽しみです。

 

 

画像:もさくの浮世絵はじめました。