「ある娼婦に」
そんなに驚かなくていいーーもっと気楽にしていておくれーーわたしはウォルト・ホイットマン、自然のようにおおらかでかつ精力的な男だ、
太陽があんたをよそ者扱いしないかぎり、わたしもあんたをよそ者扱いはしないし、
川のしぶきが、あんたのためにきらめくことをせず、木の葉があんたのために舞い散るのをやめないかぎり、わたしのことばはあんたの上にきらめきつづけ、あんたの上に降りやみはしない。
娘よ、また逢おう、約束だーーだから、おまえは、わたしに逢うときのための準備をしておいておくれ、
わたしがまたあらわれるまで、辛抱づよく、りっぱに生き抜いていておくれ。
そのとき、おまえがわたしを忘れていないよう、愁いにみちたまなざしでおまえにめくばせをしておこうじゃないか。
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TO COMMON PROSITUTE
1BE composed—be at ease with me—I am Walt Whitman, liberal and lusty as Nature,
Not till the sun excludes you, do I exclude you,
Not till the waters refuse to glisten for you, and the leaves to rustle for you, do my words refuse to glisten and rustl
e for you.
2My girl, I appoint with you an appointment—and I charge you that you make preparation to be worthy to meet me,
And I charge you that you be patient and perfect till I come.
3Till then, I salute you with a significant look, that you do not forget me.
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この上もなく美しい小詩だ。《自然のようにおおらかでかつ精力的な男》は、ひとりの娼婦に声をかけ、別れを告げる。それだけのたあいのない一場面の、なんと豊饒なことだろう。
三行、二行、一行という詩形も、視覚的にも美しく、既存のレトリックに拘泥することを嫌ったホイットマンだからこそなしえたものだろう。
画像:worldhistory