
復元墳丘と解説板、本来の墳丘はもっと大きなものだった国越古墳のあとはさらに西の桂原古墳に行くつもりでしたが、雨が酷いので諦めて南下し、公開対象墳の八代市田川内古墳に向かいました。
八代市街を南に過ぎた日奈久温泉の近く今は「肥薩オレンジ鉄道」となった旧鹿児島本線沿いに位置する古墳です。
この古墳に関する 以前の投稿 もご覧ください。記事は完成


石室内の画像と色調強調画像、図面
以前はほとんど封土を失って、横穴式石室の天井石をずらして入室していたそうですが崩壊が懸念されたため、1970年代に保存用に石室が修理・覆土され、閉塞されたままだった入口を開けて出入りする現在の状態に整備されました。

当古墳は肥後型の横穴式石室構造を取りますが、石障と石屋形をミックスした複雑な構造は非常に特異なものです。
室内のコの字型屍床の仕切り石も完存していますし、井寺古墳と似通った特異な板石使用玄門等、石室構造に注目すべき特徴が多いのも見所ですので見学されるときは留意ください。
装飾は同心円文と円文で構成され、石屋形の奥壁、石障左右壁に三個ずつの同心円文、石障前壁の表裏に二個ずつの同心円文が陰刻されています。
また、石屋形の手前の屍床仕切り石にも三個の円文が陰刻されています。装飾は構造に比べてシンプルですが、様々な位置にしっかりと立体的に刻まれています。
また、室内の石材には全面に濃く赤色が塗布されています。
これらを堪能しつつ見学するのは結構時間を要するのですが、この時は一般公開ということで十分な時間が取らせてもらえず、いささか不満の残る探訪となってしまいました。
まあ仕方ありませんね。早々に退出して近くの長迫古墳石材を目指したことでした。