
解説版と、閉鎖された石室入口不知火塚原古墳のある山を下りると、隣り山の尾根上にある国越古墳を訪問しました。
小型の前方後円墳で、天井の崩落した横穴式石室を発掘すると、典型的な肥後型とは少し異なる長方平面形の横穴式石室に、精巧な石屋形が設置され、奥壁には刀掛け突起が繰り出されていました。

精巧な取っ手の刻まれた閉塞石側壁や前壁は平たく、四角く成型加工された板石を腰石に用いており、石障系石室の影響を強く残しています。
そして、石屋形の屋根は直接腰石の上に架橋されており、この構造は後の時代の大野窟古墳や今城大塚古墳の石室につながると思われます。
さらに、石屋形の屋根や袖石、奥壁には直弧文の一種の鍵手文が線刻され、赤、青、緑、白の4色で綺麗に塗り分けられていましたが、すべて埋め戻されてしまい、現状で観察できるのは玄門閉塞石に繰り出された取っ手のみです。
ありし日の姿を実感して頂くために文献の図面を貼付しましたのでよくご覧いただいて 「想像してみてください」。
願わくば再発掘整備されて観察できるようになって欲しいものですが、生きている間に適うのでしょうか?
引用文献:「装飾古墳の展開」 2002 埋蔵文化財研究会 刊