
左:北側外観、風景に溶け込んでいる。右:一階入口から二階を望む。大きい、広い。
今日は代休で休日。遂に、地元に完成したあの九州国立博物館に行って参りました。
先週水曜頃に行った人の話で、平日でも信じられないくらい混んでいると聞いていたので、予め国博に混雑状況を確認しましたが、それほど混んでない回答(団体来襲無い場合の但し書き付)だったので、決行いたしました。
10時半頃、同じく代休の息子と妻の3人で車に乗り、市民だけが知っている天満宮への裏道を、うねうねと国博に向かっていきました。道も混んでなさそうだったので、天満宮を超えて竈門神社方面へ一旦進み、筑紫野市、原側から直接建物の前に乗り入れるルートで入ると、締め切り前のギリギリのところで駐車場に止めることが出来ました。
着いて初めて間近で見上げる博物館の大きいこと大きいこと!、周囲を山で取り囲まれて、なかなかその姿を市内から拝見することが出来ないだけに、その姿は圧倒的な迫力で見るものを圧倒します。直ぐ横の駐車場に停めたのに、反対側の入り口までは随分歩いた気がしました。
入場するとロビーは吹き抜けの空間になっていて、これから行く展示室の2、3階は見上げるようにそびえ立ち、そこに行くための長いエスカレータが動いています。嫌でも高揚感を増幅される心憎い設計になっています。年配の団体客らしい人々がひっきりなしに訪れており、混まない内にと先を急ぎました。

左:一階ロビーから横窓を望む。不思議な感覚
右:文化交流展示室には秘宝の数々、これは本物の観世音寺梵鐘、その他宮地嶽古墳国宝出土物も展示
最初に「美の国日本」展が行われている二階特別展示室に向かいましたが、ここは当然撮影厳禁でした。一応参観は出来るけれど、なかなか先が進まないくらいの混み具合で、このくらいが限度と思えるギリギリの線での見学でした。
中には古今東西のお宝が満載で、主なものでも金印、橘厨子、龍首水瓶、洛中洛外屏風、風俗図、唐獅子と滅多に目に出来ないお宝が所狭しと陳列されており、人に揉まれ、お宝にもまれて酔ったようにフラフラになりつつ順路を巡っておりました。
混み方には波があり、時々大きな人の群れが後ろから押し寄せてきては過ぎていき、その間は少し楽に見れます。おおかた時間に余裕のないツアーの団体客と思われます。「折角来ても落ち着いて見れないのではあまり意味がないなあ」と少し気の毒に思いました。
沢山のお宝が陳列してありましたが、私的には洛中洛外図や風俗図等の大きな障壁画や、教科書等で何度も見かけた戦国大名達の肖像画が印象深かったですね。でも、あまりに色んな時代、ジャンルものを集めて「これでもか」と並べられると、感覚が麻痺して何が良くて何が良くないのか分からなくなってきますね。開館展だから仕方ないけどもう少しテーマを絞った企画展の方が落ち着いて見れるかも。休みだったのでゆっくりと時間はあったのですが、やはり人の多さで落ち着いた見学が出来なかったのは少し残念でした。

左:国宝火炎土器が何個も展示してありました。
右:遣唐使船の積載物に直接さわれるユニークな展示もありました。
続いて常設の文化交流展示室に行きましたが、常設と侮る事なかれ、私にとってはこちらの方が衝撃的でした。多数の火焔土器や宮地嶽古墳副葬品、観世音寺梵鐘等、国宝を多数含むのも素晴らしいですが、アジアとの文化交流にテーマを絞っていることや、独立展示を増やし、周囲360度から観察可能な陳列方法、またCGや映像を駆使した展示を多用したり、遣唐使船コーナーでは展示物に実際に触れて観察させる試み、スーパーハイビジョン映像で展示物の詳しい背景解説を加える等、従来の陳列主体の博物館展示には見られなかった、良く見せて、動かして、触らせる新しい展示が試みられていて新鮮でした。

左:石人、石棺コーナー、左のチブサン石人は初めて実物を目にしました。
右:埴輪コーナー

左:巨大舟埴輪も展示、でかい!
右:装飾古墳に関しては日下八光氏の模写が3枚と扱い少なめ

左:なかなか見つけられなかった装飾古墳バーチャルシアター、看板が無いよ!
右:無限の感動を覚える王塚古墳3D復元映像。これを見ないで死ぬ訳にはいかない!
縄文弥生に比べて古墳時代のスペースが少し狭いように感じたのは不満でしたが、王塚古墳のバーチャルシアター(入口が目立たなくて凄く探しました)の出来の良さには驚愕し感動することしきりで、ひたすら見入っていました。
以前、国博でこの制作を進めているという情報を仕入れて以来、期待していましたが、3月に東京国博で制作中途広報版の上映を見た時には、期待したほどではなくてガッカリしていたけど、完成版は想像以上に進化していました。
現在ではガラス越しに乏しい照明と多数の柱に邪魔させて満足な観察が望めない王塚石室内に、実際に入って見ているように錯覚するばかりか、実際には見学不可能な視点(まさに神の視点)からの観察も可能にするCG技術の素晴らしさは、新しい展示の形を提案するものでした。国博職員の皆さんホントに有り難うございました。是非他の装飾古墳の分も是非作ってもらいたいです。
あと、にスーパーハイビジョンでの展示品補足解説も、非常に新しい試みで、展示室内だけでは得ることの出来ない展示品の魅力を余すことなく引き出していて素晴らしかったです。
残念ながら半分ほど見たところで息子の集中力が切れてしまい、泣く泣く途中で見学を諦めて帰らなくてはなりませんでした。まるまる1日確保しないと満足な観察は難しいみたいです。残りはなるべく早く訪れてみたいです
それではこの辺で終わりにしますが、常設でも火焔土器等、借り物の展示品は比較的早い時期に展示が終了するそうですので見られるならなるべく早く来館されるようお奨めしておきます。