オペラも物語が命 | 明るいワラビネーゼの生活

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自称ご近所に住む漫画家北川玲子/きたがわれいこが、毎日のちょっとした出来事や楽しみごとを書いて見ました。
週末は長年習っている大人のクラシックバレエのことを4コマ漫画にしてアップしています。

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日曜日は上野の東京文化会館へ
ブルガリア国立劇場のオペラ「イーゴリ公」
見てきました。

「イーゴリ公」って何それ、
あんまり聞いたことないな~、と
思う方もいるのではないでしょうか。

オペラといえば「椿姫」か「フィガロの結婚」でしょう!!

でもこのオペラの中の
「だったん人の踊り」という曲は
テレビのコマーシャルによく使われ、

題はわからずとも
日本人のほとんどが
「聞いたことある」(はずの)曲です。

(気になる人はユーチューブでさがして)



そんな「イーゴリ公」ですが

実はきたがわ
見るの3回目

そんなにおもしろいのか、と言われそうだけど

実はこの「イーゴリ公」って
いわくつきのオペラで


作曲家のボロディンは
このオペラを完成させないうちに
亡くなってしまったのですよ

ばらばらのままのスコアを
親友の作曲家リムスキー・コルサコフとグラズノフが
まとめ直したり、加筆したりして
世に出したのです

そのせいか
曲はすばらしいんですが、

ちょっとお話に
メリハリがないというか、
(ボロディンさんもそこにつまづいて、
なかなか完成させられなかった
らしいです)

曲も残っているスコアどおりに
全曲演奏しちゃうと
だらだらと、ものすごい時間が
かかっちゃうらしいんですよ

とりあえず世に出された「イーゴリ公」も
完璧とは言い切れず

その後も数々の
演出家や舞台監督、指揮者によって

曲や場面の順番変えたり
カットして
なんとかおもしろく(かな?)しようと
工夫して


それゆえ
舞台の数だけオリジナルな


「イーゴリ公」あるといわれているのです


変わらないのは、「だったん人の踊り」が

一番の見せ場であること

曲もすばらしいんですが
これは宴会の場面で
バレエの踊り手たちの群舞で
大迫力なのです


きたがわも初めて見にいった時は
このシーンが見たくて
このオペラを見に行きました


それは世界的に有名な指揮者が
芸術監督を務める
世界的に有名なオペラ劇場の舞台で

「だったん人の踊り」のシーンは
世界最高峰ともいわれるバレエ団の群舞で
2階席の後ろでも
そのすばらしさと迫力は伝わってきました



ところがですよ!!



(話が長くなりそうなのでいったん続く)