「ギリシャの踊り」でした | 明るいワラビネーゼの生活

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自称ご近所に住む漫画家北川玲子/きたがわれいこが、毎日のちょっとした出来事や楽しみごとを書いて見ました。
週末は長年習っている大人のクラシックバレエのことを4コマ漫画にしてアップしています。

ベジャール・ガラ2日目のトリは
「ギリシャの踊り」

これはベジャールの演目の中で
「ボレロ」「中国の不思議な役人」に続いて
とても好きで、必ず見に行きます

というより正直
上の3つ以外はわたしは頭が「?」

この先はあまり言わない(笑)


でも、この3つはも~のすごく好きで、
この3つの演目見るために、ファンクラブの会費払いますよ
っていうぐらい
「ギリシャの踊り」は好きです

この演目は「中国の・・・とは正反対で
ベジャールにしてはわかりやすく
健康的で、明るい世界観なんですよね

音楽がとてもステキ
ギリシャの音楽で
明るいけど、ちょと物悲しいメロディも混じっていて
CDが売ってたら買いたいなあ
と思うぐらいステキです

で本日の「ギリシャの踊り」

実は大好きな演目ですが
特にそんなに大きな期待はしていませんでした

今日のソロは後藤さんでしたが
彼のソロはもう何度も見ているのし

ですが

とてもすばらしかった

昨日の「中国の・・・」の首領役が
絶好調だった流れなのか
すごく生き生きしていたというか

ひょっとして今までの中で最高?


と、わざわざ言いたいのは
実はわたしは
後藤さんのファンではあるのですが

この「ギリシャの踊り」については
かつて東京バレエにいた
中島周さんのソロが最高だと
思っているんですよ

中島周さんが、この「ギリシャの踊り」のソロで見せた
アラベスク・ソテの美しさといったら・・・

まさにギリシャの海辺を飛ぶ、白い鳥のように見えました

これはけしておおげさな表現ではなく

彼の「ギリシャの踊り」を見た人は
わたしと同じ感想を持ったと思います

中島周さんは人間くささがない
まさにギリシャの海辺の鳥のような
美しいソロだったんです

自身も生活感のないタイプのようでした


その中島さんが退団した知った時は
本当にショックでした
あの美しいアラベスク・ソテが
もう永遠に見られないとは

こういうところが舞台の残酷さで

自分の中で最高の舞台というのがあると
それが基準になって、それに合わないと
もの足りなくなるんですよね

鳥のように見える、中島さんの踊りに比べると
後藤さんの踊りは人間にしか見えないというか


これが中島さんだったらなと
失礼ながら、そういう思いが
いつもあったんですが


でも今回の後藤さんのソロに
生身の人間の美しさが見えたというか

鳥のように美しい中島さんの踊りに対し
彼の踊りは人間の美しさや喜びを表現しているんだなと

今までわたしの心の中にあった物足りなさは消え
別の踊りであっていいのだなと


何度も見ていましたが
後藤さんの「ギリシャの踊り」のソロは
彼の踊りとして今日
完成形に到達したように見えました

とても感動させられました