未来授業に登場した養老孟司氏。今の日本の知の巨人の1人である。解剖学者の専門を越えていろいろ発言しておられる。

幸せということを考えるとき、対人関係のみに幸せを感じるということは危険である。その正反対に不幸せも100%対人関係から感じてしまうからである。ある意味で逃げ場がない。

人間関係の絆が大切だと言われる。確かにそうだし、それなしで人は生きられないが、それは逆にも作用する。対人関係が良いときは「幸せ」だが、関係が悪くなるととたんに「不幸」を感じてしまう。

解決法は、花鳥風月に幸せを感じる、対自然に幸せを感じることが大事。自然現象には裏切られることがない。自然の中では自分の悩みも小さい、と思えることが大切。

確かになるほどと思える気がする。

昔から日本人は花鳥風月に親しんできた。養老孟司氏が鴨長明の方丈記をあげていた。しっかり読んだことがないので読んでみるか。

◇養老 孟司(解剖学者、 東京大学名誉教授)

テーマ:「未来を変える選択」

学生たちへの事前アンケートの中で、養老が最も気になったのが、「あなたはどんな時に幸せを感じますか?」という質問に、ほとんどの学生が、家族や友人との人間関係をあげていたこと。

これだけ大勢の人が、人のおかげで幸せだ、と言っているということは、逆にいうと、人のせいで不幸せにもなる。

世界のすべてが人間関係で占められてしまうと、逃げ場がなくなる。その典型がイジメ問題である。

養老は、現代人に圧倒的に不足しているものは、花鳥風月、つまり自然であるという。人間でない世界=自然の世界を持つこと。日本人がもともと古来から持っていた花鳥風月とともにある生活に、グローバル化が進む世界の中で生きていくヒントがあると、未来志向のポジティブなメッセージを伝えた。