デ・ステイルは、20世紀初めのオランダで興った造形運動で、ドゥースブルフらにより同名の雑誌も刊行されました。

 

同誌でピエト・モンドリアンが提唱した、単純な色と幾何学的形態による純粋抽象を目指した新造形主義の理論が、バウハウスをはじめとするヨーロッパの建築・デザインに影響を与えました。

 

新造形主義とは、自然を最も根源的な原理にまで遡ることによって、垂直線と水平線の構図に3原色と白、灰、黒を組み合わせるという美学です。

それはモンドリアンにとっては、宇宙全体を支配する構成原理でもありました。

デ・ステイルは、シンプルであることを究極的に追求するデザインを提唱する活動だったんですね。

 

ちなみに、デ・ステイルは、バウハウス、そしてエル・リシツキー、アレクサンドル・ロトチェンコらのロシア構成主義と同時期です。

 

シュレーダー邸や、レッド・アンド・ブルーチェアで有名な建築家・家具デザインのリートフェルトも、デ・ステイルのメンバーの一人です。

 

レッド・アンド・ブルーチェア

 

デ・ステイルの新造形主義の様式は、絵画だけでなく建築・デザインまで広がり、日常生活に浸透していったのですね。

 

特に今のWEBデザインなどをみると、まさに、デ・ステイルの新造形主義が受け継がれていますね。モンドリアンこそがWindowsの初めてのデザイナーと言えるかもしれませんね。

 

グーグルのロゴもまさにデ・ステイルですよね。

 

 

デ・ステイルな作品に目を向けると、それらの特徴はすべて、現代のデザイナーが扱い、称賛しているものだということが分かります。ミニマルな単純性や緊張感の表現、対象物と余白スペースのバランス、グリッド(格子状のデザイン)などですね。

 

デ・ステイルの考えは、WEBデザインに多大なる影響を与えましたね。

マーケティングには「コンテンツは王様(content is king)」という格言があります。

つまり、デザインではなく、常にコンテンツに焦点が当たるWebサイトにする必要があるということです。コンテンツを整理してシンプルにすることで、潜在顧客に伝えたいことを際立たせることができます。Webサイトのデザインは顧客に情報を提供するための手段の1つだと認識するべきで、Webサイトの中心に置くべきではありません。

 

デ・ステイルは、コンテンツを王様にするためのデザインをしっかり後世に伝えたんですね。

 

 

美術館で、モンドリアンの作品とか見ても、それだけで、感動するっていうようなことはありませんが、

その影響力は凄いなって思うし、今でも生活にそれが浸み込んでいるいるっていうのは凄いね。日常生活の中で、デ・ステイル的なものを発見するのも楽しいと思います。

 

 

 

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