「森の象の窯の死」 (1989)

 

 

 

戸谷成雄は1947年長野県生まれの彫刻家です。チェーンソーで作品をつくりあげているんですね。

 

遠藤利克と並び、「ポストもの派」と言われています。

 

1960年代後半に出現したもの派やコンセプチュアルアートは、絵画や彫刻
といった伝統的な表現形式を抑圧してきた側面があったが、70年代前半以降
はその抑圧から次第に解放されていくんですね。

もの派の李禹煥やコンセプチュアルアートの高松次郎は絵画に回帰し、美術大
学で学生運動を展開し、美術表現の制度化や非政治的表現に対する批判を作品
化していた美共闘の彦坂尚嘉や掘浩哉も、絵画制作に復帰していった。

遠藤利克や戸谷成雄は、彫刻の概念を問い直しつつ、素材の特性と空間を意識
した彫刻を制作していったのですね。

こうして絵画や彫刻が再び脚光を浴びるだけでなく、インスタレーションが表
現様式として一般化していく。

美術評論家の峯村敏明は、この70年代後半から、80年代前半の動向を、も
の派から強く影響を受けた後継として、「ポストもの派」と名付けたんですね。

 

僕が国立近代美術館で、見た、戸谷成雄作品、「森の死」という作品は、その意味、何を表現しているのかはわからないながらも、結構圧倒されました。

 

 

 

 

遠藤利克作品と同じように、圧倒的な迫力で、「聖なるものは、常に過剰だ!」って感じを受けました。

 

戸谷成雄さんのインタビューとか見ても、正直何を言っているのかよくわからないのですが、

作品から受ける印象は、「もの派」よりも、強烈な情念というか、聖なるものを感じ、

「ポストもの派」の遠藤利克と並び、戸谷成雄は興味深いですね。

 

 

 

 

 

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