ダダの画家、彫刻家であり詩人でもあるジャン(ハンス)・アルプ(1886−1966)。

 

 

ダダは、第一次世界大戦後、スイスのチューリッヒで、「キャバレー・ヴォルテール」という酒場での大騒ぎから生まれたんですね。

 

 

横浜美術館にある作品が好きで、割と理屈っぽいダダの流れの中でも、割とその作品は好きですね。

 

 

 



 初期のアルプはコラージュアサンブラージュの手法で絵画やレリーフを制作していましたが、1920年代半ばから彫刻が主体となっていきます。

 

ジャン・アルプは、具体美術(アールコンクレ)の主要メンバーです。アールコンクレとは、写実画でも抽象画でもない新たな概念です。アールコンクレの目指した物は、コピーや表現を目指すのではなく、具体的で現実の物体を作りだすことでした。

 

アルプはアールコンクレの考え方を絵画や彫刻に生かし、具体彫刻(コンクレシオン)を作製しました。

 アルプのコンクレシオンは、丸みやうねりなど、生命体を思わせる有機的な形態が特徴です。これは、自然の模倣ではなく、アルプが読み解いた自然法則を具現化した新しい物体であり生命体なのです。つまり、コンクレシオンは樹や花などと等価なのです。

 

生きているんですね!