「ニューヨークアートシーンー滋賀県立近代美術館コレクションを中心にー」 埼玉県立近代美術館

http://www.pref.spec.ed.jp/momas/?page_id=415

 

 

に行ってきました。

 

第二次世界大戦後、アートの中心がニューヨークに移り、そのニューヨークのアートシーンがよくわかる展覧会、このあたり、教科書的には名前を知っているアーティストは沢山いても、その作品は見たことなかったり、文脈がわからなかったりだったので、とっても頭のなか整理できてうれしい凄く良かった展覧会でした。

 

まさに展示構成がよくて、とても整理できました。

 

1章 新しいアメリカ絵画-抽象表現主義   
出品作家:アーシル・ゴーキー、マーク・ロスコ、ジャクソン・ポロック、バーネット・ニューマン、アド・ラインハート、サイ・トゥオンブリー、ヴィレム・デ・クーニング

2章 デュシャンとその末裔-ネオ・ダダとフルクサス   
出品作家:マルセル・デュシャン、ジャスパー・ジョーンズ、ロバート・ラウシェンバーグ、荒川修作、ジョン・ケージ、フルクサス、ジョージ・マチューナス、塩見允枝子

3章 パクス・アメリカーナの夢-ポップ・アートとスーパー・リアリズム   
出品作家:トム・ウェッセルマン、ロイ・リクテンスタイン、アンディ・ウォーホル、ジム・ダイン、チャック・クロース、ジョージ・シーガル、ジェームズ・ローゼンクイスト、中川直人

4章 最後の絵画-ポスト・ペインタリーアブストラクション   
出品作家:モーリス・ルイス、ケネス・ノーランド、フランク・ステラ

5章 限界における美術-ミニマル・アートとコンセプチュアル・アート   
出品作家:フランク・ステラ、草間彌生、桑山忠明、カール・アンドレ、ドナルド・ジャッド、ロバート・モリス、ソル・ルウィット、リチャード・セラ、アグネス・マーチン、河原温

6章 ポスト・モダン以後の表現-ニュー・ペインティングとアプロプリエーション・アート   
出品作家:杉本博司、ジョナサン・ボロフスキー、篠原有司男、シンディ・シャーマン、ジャン=ミシェル・バスキア、近藤竜男、依田寿久、フェリックス・ゴンザレス=トレス

 

 

全体的には、大きな作品が多く、平面的で、そして意外と禁欲的でしたね。

 

よくわからないけど、ヨーロッパの美術史を継承しているとはいうものの、どっかに、新しい価値観を見出そうと、全くそれまでなかった視点を模索しているようにも思えました。

新たなる価値創造への強い意志を感じました。

 

 

マークロスコやバーネット・ニューマンらの抽象表現主義は、凄く禁欲的で、崇高な魂との対峙に余計なものはいらないっていう、どこか東洋宗教的なものを感じました。

 

そのあとに、美術はもっと楽天的で日常や生活とかかわるべきだというヂュシャンのダダの復活のようなネオダダが来るんですね。

 

芸術と生活を等価とみなして、抽象表現主義とポップアートの橋渡しとなったネオダダ。

その文脈においての、フルクサスについては今日の時点はよくわからなかったなー。いずれフルクサスについてはもっと知りたいです。

 

 

その次のポップアートはあまり好きでないんだけど、社会を批判的に表現する負のポップアートともいえる、ジョージ・シーガルは初めて見ましたが、孤独感、空虚感が出ていて、結構面白かった。

 

まー、そうゆう目で見ると、ウォーホールもかなり空虚だなって感じるけどね。

 

 

そして、モダニズム絵画の最終形態、ポスト・ペインタリー・アブストラクション。

うん、よく文脈的にはよくわからないが、モーリス・ルイスはやっぱり好きです。

作家の筆致を排除し、絵画本来の明るい色彩を目指したというその作品、なんでそこを目指すのかわからないながらも、作品としていいなーって、理由はわからないけど思いました。

 

で、ミニマル・アートとコンセプチュアル・アート。

教科書的には、これがよくわからず、作品みて何か感じられるかな?って思ったけど、やっぱりよくわからなかった。

 

作家の個性や表現を排除し、一切のイリュージョンを排除して、絵画の事物性と空間との関係を求めたってことらしいけど、・・・アートに物語性を求める僕には、これはあまり面白くない部分かな?

 

ソル・ルウィットや、ドナルド・ジャット

 

作品がそれ以外の何かを暗示することを徹底的に排除し、作品の持つ意味が作品自体に限定されることを目指したようだけど、ここにきて、その作品に、社会とのつながりを全く感じなくなるね。

 

教科書的には知っていても、作品みるの初めてだったけど、・・・うーん、これは僕の好みではないな。

 

そして最終章は、1980年代になり、禁欲的、観念的なものが再び主題性、表現性を帯びてくる、ニューペインティングが出てくるんだよね。こうなると、一体ミニマル・アートとコンセプチュアル・アートってなんだったんんだ?って感じはしてしまいました。

 

 

さて、作品作家的には、今日の展覧会前から好きだった、マークロスコとモーリス・ルイスの作品がやっぱり一番良かった。

 

教科書的には名前知っていて初めて作品に遭えたソル・ルウィットや、ドナルド・ジャット、そしてシンディ・シャーマンやフェリックス・ゴンザレス=トレスの作品に遭えたのはとっても嬉しかったけど、

 

うーん・・・新たに好きになったアーティストはいなかったかも?

 

やっぱりマークロスコとモーリス・ルイスの作品がダントツに良くて、好きで、この展覧会、もう一回は行けませんが、もし行けるなら、マークロスコとモーリス・ルイスの作品を長時間、じっくり集中的にもう一度見たいなーって思いました。

 

 

いやー面白かったです。

 

図録も良かったです。

 

 

しっかり楽しんだ後、食事をして、MOMASコレクションとトモトシの「有酸素ナンパ」楽しみました。

 

(つづく)

 

 

 

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