モリゾ、カサット、ゴンザレスと同じく印象派の女性画家に、マリー・ブラックモン(1840~1916年)がいます。
前の三人とは違い、庶民階級の出身です。
わずか17歳でサロンに入選して、アングルに紹介され、アングルの個人塾に学ぶとともに、ルーヴル美術館で古典模写に励んだんですね。
アングルは女性の職業画家に懐疑的で折り合いが悪く、版画家のフェリックス・ブラックモンと結婚しました。
ただ、フェリックス・ブラックモンも、彼女の画作に理解がなく、彼女は、後半生50歳以降では絵を描かなくなったようです。
フェリックス・ブラックモンの画風は古典的で、師匠のアングルに心酔していたようですが、一方マリー・ブラックモンはアングルから疎外されて印象派の人々と交わり、印象派的な絵を描いていました。
フェリックス・ブラックモンは妻の画作自体よりも、印象派の人々との交流や印象派的な絵を描くことを嫌ったのかもしれません。
マリー・ブラックモンの作品、なかなか素敵ですよ。