著: 中野 信子「ペルソナ 脳に潜む闇」を読みました。
本屋でジャケ買いと言うか、印象買いと言うか、チラッと見て、裏表紙に「わたしは存在しない」と言う言葉に、あ、これ買って読もうと思って手に取った本。
久方ぶりに読んだ本のアウトプットをやってみよう。
総括的な感想は、読んでいて、なんだか自分と似てるなって思った。
もちろん経歴も性別も何もかもが違う人なのに、俺、この人と中身?思考?が似てるなぁって。
っと書くだけじゃ本の内容に触れてないね。
ま、個人的感想でいいや。
んー、なんだろ、1つのテーマとして読み取れるのは日本人の気質や文化を、「脳科学」と「生きづらさを感じてきた著者の想い(?)」とを融合させて客観的に日本社会をぶった斬ってる感じ。
、、、アウトプットってこの本について書けるのこの程度だわ、今のワタクシ。
周りと浮いた存在、自分とは何だろうかっと考える者、闇を抱えて生きてる事を意識してる者。にとっては面白い本ではなかろうか。
随所に散りばめられた著者の闇の部分(その他大勢とは相容れぬ部分)も、脳科学と世の中とを照らし合わせて語っておられる部分が興味深いので。
そして、裏表紙に書かれていた「わたしは存在しない」っという言葉についてだけど、脳科学的に見て人間とは己をも騙す記憶を作り出す。とこから来て、人脈や、もしくはテレビなどメディアに出て知られる事が多くなるほどに他者から持たれる勝手なイメージ。と、自分自身が矛盾する考えや想いを持っていたり、、、「たった一つの自分」ではなく、多角的に見ると複数の自分がいる。そこからくる結論が「わたしは存在しない」じゃないのかな。っと推察。
昨今のTwitterで多いフェミニスト(女性解放運動)に関しても参考になるような事が書いてある。
研究結果や著者の体験の元、男性を非難するのではなく、傾向、ステレオタイプ、としての女性の不利な場面も書かれているとこも共感が持てる。
っと言うのも、余談だが、SNSなどでフェミニストと名乗る多くの人は女性解放運動ではなく、男性を責める、男性に嫌悪する「ミサンドリー」が多い傾向に見て取れるから。(あくまでも私個人の主観だが)
余談だが、、、
122p
(学者が)報酬を受け取る事ができるのは、静かに深くものごとを考える学者ではなく、自らの仕事をギリギリアウトにならないレベルにまで盛ってアピールすることができる、アメリカのビジネスマンのような研究者なのだ」
という言葉があるのだが、これを読んで、自分がアートを絵描きをやってる事に当てはめて考えてみたら、ぴったんこカンカンなんだよなぁ。日本の横文字アートの世界も。
市場の流れ、時代、流行をリサーチし、雑草魂よろしく、ぐいぐいと食らいついていかなきゃ生きてけない横文字アート。
自分が元気な時は、ただ作品を作るだけでなく、流れや流行を意識してコンセプトを考え、作品を作り、他者にアピールする。そういうものが現代アートだと思ってなんとか食らい付いて来たが、時代の流れは止まる事はなく、流行は日々変化し、真意の分からない大量の情報だけがどんどん流れるのを収集していくのに疲れた今の俺は、腑抜け。
もう「作品作ってるだけじゃダメなの??」って泣きそうになりながら作品作ってる。
泣かないけど。
著者は美術芸術がお好きなようで、私の絵が好みかは分からんが、、、何かどこかで縁があれば午後のコーヒータイムをご一緒してみたいなぁ。
私はこの本を読んでそう思ったが、後書きにも書いてあるが、著者はそういうのは好きではないようだ。
っというのも、メディアや本で読む「中野信子」というイメージを確定させて安心したい。そうでなければ仕事を持ってくるはず。と著者は考えておられるので、この本を自伝とし、私を知りたきゃこの本を読んで。っという意味合いもこの本にはあるようだ。
むしろ、私はこの本で「中野信子」さんと言う人物を知り、興味を持ったのだがね。