トライアドの練習はつまらない・・・と、不人気…
ですが…
トライアドは、バロック時代の空気を作り、フォークソングにピュアな風を吹かせ、コンテンポラリー・サウンドでは分子になって?アサシンの如く?縦横自在に振る舞う!って感じ〜〜〜な、音楽理論界の「小さな巨人」なのです。
前回のお話ではギターのフレット上でトライアドを押さえるのは難しいというお話をしました。
その原因は4度とイレギュラーな3度で並んだギターのチューニング構造です。
ドミソを探すだけでも一苦労です。(不規則なんです・・・)
その辺を改善しよう?としてLap Steel GuitarやDobro Guitarのオープン・チューニングやDADGADチューニング(Led Zeppelinになれる)など、ジャンルに合わせてその場でチューニングを変えられるという忍者楽器でもありますが・・・
何故かレギュラー・チューニングが一番幅を利かせて上から目線なのです。
まぁそれはそれとして・・・
トライアドを使って何をするのか?ですが・・・
トライアドの半音移動練習
C triad→ Db triad→ D triad→ Eb triad→
・・・という具合に半音づつトライアドを移動しましょう・・・
こんな感じです。
Ex1)トライアドの半音移動エキササイズ
なんじゃこりゃ?
・・・と思われたそこのあなた!
よってらっしゃい見てらっしゃい!
これはアッパース・トラクチャー・トライアドのウォーミング・アップ・エキササイズなんです・・・
Upper Structure Triad ?
かっこいいでしょ・・・なんか?
トライアドはコードの下の部分と捉えるか、上の部分と捉えるかでキャラがガラリと変わるサイコなやつなんです・・・
世に言うテンションコードとはトライアドの集まりです。
即ち
これらのトライアドは・・・
全部、CMaj7のアヴェイラブル・テンションというわけです。
この理屈を使うと・・・(間端折ります)
このようなアッパース・トラクチャー・トライアドを組み立てられます。
Dm7 G7 CM7 A7というコード進行の上にC Db D Ebというアッパー(上の)トライアドを乗っけるとあら不思議・・・
テンションだけを抽出して(アウトな感じで)弾いていることになっちゃうんです・・・
何故こんなことするのか?
それは、その方が「簡単」だからです。
よーし!9th #11 13を CM7の上で弾くぞー!!!
って思わなくても・・・
あ、 D弾こ
って簡単でしょ?
と、ここで先程のEx1をもう一度見てみましょう。
Ex2)Ex1に伴奏のコードを示したもの。
必ず伴奏(Dm7 G7 CM7 A7)を鳴らしながら演奏してください。
本エキササイズは決して弾きやすい物ではありません。
サウンド的にも違和感ありまくりです… 慣れてください(get use to it! If you want it 💪)
別名、分数コードと呼ばれるアッパー・ストラクチャーですが、分母あっての分子ですから左でルート、右手で分子が弾けてしまうピアノが有利なテクニックなのであります。
…って言うより!チック&ハービーを筆頭に、ピアニストによって開発されてきたジャズ・インプロビゼーション・テクニックの代表なのですね(悔しいけど)
クロマチシズム(アプローチノートを含む半音の使い方)が管楽器奏者の開発分野としたらアッパーストラクチャーは鍵盤奏者…
ギタリストは何かしら…?
それは、60年代後半のロックミュージシャン達に託された魂のチョーキングを聞け〜
下記の譜例はアッパー・ストラクチャー・トライアドを使ったアウト・フレーズ集?です。
必ずコード伴奏の上(ルートだけでもいいので)で弾いてください。そうでないと何やってんのかわかんないので…
Ex3)
Ex4)
続く…かな?