昨夜記事を書いている途中でインターネットにアクセス出来なくなって記事が殆ど消えてしまいました(マメにバックアップ取らないとな…)
何を書いたか忘れてしまったのでお約束の内容と違うかもです
質問は…
マティウスアサトさんの様に弾きたいのですが….です
私の様な「初老」のギックリ腰系ギタリストにこんな試練を与えてくれる学生達が愛おしくて仕方がないですが…
今回質問していただいた方に紹介された動画を元に私の分かる範囲内で説明させていただきます。
アサトさんの演奏要素を自分に取り入れたいと思っている方は「ギタートリックの使い手」and「作曲家」の2方向から攻めて行けばいいのでは?と思います。
私もソロで弾く事が結構あるタイプですが、どちらかというとチョーキング少なめのジョーパス、スタイルなので、アサトさんの様なギターならではのトリックプレイは得意ではありません。トレモロアーム付きギターも持って無いので…(すいません)
なので、その辺は田中一郎先生に聞いてみてくださいませ〜(私も勉強しておきます)
で、今回はアサトさんの作曲家的アイデアを私なりに解説してみます(これで許してケロ)
彼の作曲アイデアは非常シンプルです。「教科書的」とも言えるでしょう。しかしそこが彼の根源的かつピュアなポップさを醸し出しているので重要ポイントだと思います。
例えば上の動画のイントロは
F sus2(F add9)アルペジオから始まってFメジャーペンタでフィルイン
からのー
Gm11のアルペジオで転回形のフィルイン
からのー
C7sus4でイントロ終了
からのー
Fsus2インテンポ〜曲始まり
つまり
F Gm C7 F
FメジャーキーのⅡ−Ⅴ−Ⅰです。
メチャシンプル(ある意味普通)
要するにコードの装飾をふんだんに施したよくある曲ということです。
しかし「良くある曲」は「良くする」のが大変難しいのですね。
まずはこんな「攻め方」はどうでしょう?
ダイアトニックのマトリクス
ダイアトニックというのはピュアなサウンドを作る為にもってこいのレシピです。トラディショナルやゴスペル、民謡など、古来からのサウンドはメロディ中心の音楽です。それらの音楽には元々コード進行など無く、音数も多くて7音少ないものは4音だけで出来ている曲は多数あります。
ピュアなダイアトニックを使ってアサトサウンドを作ってみましょう。
少し前の記事で少しだけダイアトニックを取り上げましたが、それの続きとして読んでいただいても良いと思います。
ダイアトニックコードは次の通り
譜例1
7音を3度づつ積んで7個のコードが出来ます。これを使ってコード進行を作るわけですが、一体全体どうやって作るのがいいのか?「ハイ、じゃあこれでコード進行作って来てね〜又来週!」ってな感じでお困りの方も居るのでは?
そこでちょっとしたアイデアでダイアトニック進行の世界を広げてみましょう。
7つのダイアトニックコードを重複しないように並べるには次の6種類になります。
「6つのダイアトニック進行」
2度進行
3度進行
4度進行
5度進行
6度進行
7度進行
1度進行はありません(何故かは分かりますね?)
重複しないです必ず一度づつ全てのコードを弾くことでどの様な「色」になるかを覚えて行きます。
そしてルートの動きも総当たりになりますので、どのコードからどのコードに行った時はどんなワクワク感があるのか〜と、覚えて行くのです。
各度数はルートの動きです。例えば3度進行ならばCからEm,G,Bdim…と3度づつ動く進行という事です。
実際にコードネームで示します。
Ex1)
どんな抑え方でもいいので一度弾いて見てください。
マトリクスとは総当たり攻撃です。可能性を潰して行って「未知の進行」を貴方の中から無くして行くのです。縦横から攻めて行くとダイアトニックスケールの中でどんなサウンドが潜んで居るか?ほじくり出して来る事が出来ます。
上記の進行表は全てCMaj7からスタートしていますが、2番目、3番目からスタートしてもコード進行として成立します。
例えば
Ex2)(2度進行3番目から)
Em7 Fmaj7 G7 Am7 Bm7(♭5) Cmaj7 Dm7〜
Ex3)(4度進行5番目から)
Am7 Dm7 G7 Cmaj7 Fmaj7 Bm7(♭5) Em7 〜
Ex4)(6度進行2番目から)
Am7 Fmaj7 Dm7 Bm7(♭5) G7 Em7 Cmaj7〜
マトリクスを使ってコード・エクササイズをすることによって、コードの動き方がどの様なサウンドを作り出すか?解ってくると思います。その頃には彼がやっている様々なアプローチが可視化されていくのでは?と言うわけです。
上記のコード進行表はトライアドで弾いても構いません。おそらくトライアドの方がアサトさんのサウンドに近いと思います。
Ex5)
これらのコード・エクササイズをギターで弾く時は2つのアプローチを試して下さい。
全てオープンポジションでヴァリエーションを作る練習。
もう一つはオープントライアドでヴァリエーションを作る練習です。
これら突っ込んだ内容は「ビヨンド・ザ・ダイアトニック」という記事を書いてますのでそちらをお待ち下さいませ。