この記事は私が音大でやっている授業内容の1部分を
学生の予習、復習の目的でこちらのページに記載しています。

グッド!How To Improvise
Part3_Blues Tune


音譜今回は曲としてのブルースの解説です。

ブルースとは12小節の、AAB形式の曲です。
そしてその曲の構成をアドリブのテクニックに取り入れる方法を紹介します。

ビックリマーク名付けて「ブルースAAB練習法!」

A)4小節
A)4小節
B)4小節

ネタふりが2回オチが1回、それぞれが4小節になっています。


音譜次の2曲は典型的なAAB形式のブルースです。

$『道』Blog

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音譜ブルースの歌詞を見てもAABになっているのが分かります。

"Stormy Monday" T Bone Walker

A) They call it stormy Monday,but Tuesday's just as bad
A) They call it stormy Monday,but Tuesday's just as bad
B) Lord and Wednesday's worse,Thursday's oh so sad



"All Your Love" Otis Rush, Eric Clapton

A) All the love I miss loving, all the kiss I miss kissing.
A) All the love I miss loving, all the kiss I miss kissing.
B) Before I met you baby, never knew what I was missing.



音譜このAABというメロディの並びをアドリブに応用する、
これは後に、さらに高度なアドリブを修練するときに必要なテクニックである
「モチーフ・デベロップメント」の初期段階の練習法として大変有効です。

キーがFのブルースで実際例を見てみましょう。

(F blues)
[|:F7|Bb7|F7|F7| 最初のメロディ(A)
Bb7|Bb7|F7|D7| 全く同メロディ(A)
Gm7|C7|F7D7|Gm7C7:|] 違うメロディ(B)

2コーラス目は(B)を使って新たなAABを作ってみましょう。



音譜
ブルース・スケールのみを使ってAABのブルースを作ってみました。

Blues in F
$『道』Blog-blues in F

音譜ここで簡単にモチーフ・デベロップメント(動機の発展)の説明を少ししますと・・・

ビックリマークジャズのアドリブにおいてモチーフという言葉が使われる場合、
それは殆ど「リズム」のモチーフです。
リズムが同じならば(又は相似)それはモチーフ・デベロップメントと言って良いでしょう。
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ビックリマークもう一つの要素は音程です。
メロディの中に含まれた音程、
又はルートからの音程など明らかに意図された音程の配列は
モチーフの発展型と言って良いでしょう。
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!!簡単にいうと「意図的に似せられたメロディの連結」です。


音譜もうもう少し深く踏み込んだ練習法


[|:F7|Bb7|F7|F7| ブルーススケールのモチーフ(A)
Bb7|Bb7|F7|D7| ブルーススケールのモチーフ(A)
Gm7|C7|F7D7|Gm7C7:|] ⅡーⅤなどのコード進行を利用したフレーズ(B)

$『道』Blog-blues aab


コード進行を利用するというのは、コードトーンやスケールなどを利用してコードの流れをメロディに利用するという意味です。この方法はⅡーⅤフレーズに慣れるために非常に有効な練習方法で、自分が覚えたフレーズを本番で使用できるようになる為の予備練習に良いでしょう。