本日(6月2日)は大気の状態が非常に不安定で、
各地で激しい雷雨となっています。
17時~19時頃には、群馬県から埼玉県北部にかけて
非常に発達した積乱雲がゆっくりと南下していきました。
わぴちゃんは、その積乱雲を茨城県側から撮影していましたが、
その中にもしかしたら流入帯雲(flumen)ではないか?と思われる、
ちょっと気になる雲の帯を見つけました。
その雲の帯はこれです。
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これらの写真は18時40分ごろ、茨城県坂東市から
西側のほうを向いて写したものです。
当時の気象レーダーはこんな感じです。
(※気象レーダー画像は気象庁ホームページより)
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さて、流入帯雲(flumen)ですが、
これは積乱雲の中心向かって流れこむ平たい雲の帯です。
その形状から海外ではbeaver tail
(ビーバーのしっぽ)とも呼ばれています。
よく似たものに尻尾雲(cauda)がありますが、
尻尾雲は、壁雲の底から横にのびる雲の帯で、
とても低いところにできます。
一方の流入帯雲は尻尾雲よりも高いところにできる雲の帯で、
スケールも尻尾雲よりはるかに大きいのが普通です。
流入帯雲は、ふつうスーパーセルに
伴って発生するものできわめて珍しい雲で、
国内で撮影された事例があるかどうか不明です。
一方で知名度がほとんど無いものでもありますので、
見逃されているだけという可能性もあるかもしれません。
今回わぴちゃんが撮影したものは
外見上は流入帯雲にかなり近いものですが、
断定するためにはより詳しい検証が必要です。
そのため、この記事では「流入帯雲(flumen)?」
という感じでとどめておきたいと思います。