本日(9月25日)生物季節観測種目のうち、
「あきあかね初見」を確認しました。


●観測種目:あきあかね初見日 (秋の個体)
●初見日:2022年9月25日
●観測場所:千葉県野田市(旧関宿町・定点)
●観測者:わぴちゃん
●記録の有無:あり(写真)
●投稿データ利用の可否:OK


※生物季節ネットワーク投稿形式より

昨年より2日遅めですがおおむね例年通りです。

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ちなみにアキアカネは初夏にふもとの水田で羽化した後、
夏は避暑のため山へと移動します。
秋になって涼しくなると、再びふもとにおりてきて産卵します。

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【参考】これまでの「あきあかね初見」

2023年…9月25日(今回)
2022年…9月23日
2021年…9月24日
2020年…9月27日
2019年…9月26日
2018年…9月23日
2017年…9月18日
2016年…9月21日
2015年…9月20日
2014年…9月21日
2013年…9月21日
2012年…9月27日
2011年…9月30日
2010年…10月2日

本日(7/11)18時30分~19時ごろ、

茨城県境町や千葉県野田市などで

積乱雲に伴う突風被害が発生しました。

 

わぴちゃんはいつものように積乱雲を撮影していたため、

その突風の一部始終を目撃することになりました。

 

積乱雲撮影歴10年以上のわぴちゃんは、

数多くの突風を経験してきましたが、

その中ではトップクラスの激しさでした。

 

まず突風発生時の映像です。

 

 

安全を確保したうえで動画撮影を開始したため、

準備に時間がかかりピークを若干過ぎつつある感じですが、

それでもかなりの威力であることが分かります。

突風は強くなったり弱くなったりを繰り返しながら持続し、

車が激しくガタガタ揺れました。

 

漏斗雲や風の渦巻などは確認できませんでした。

そのためダウンバーストかガストフロントでは?と思っています。

 

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この突風が来る前に撮影した雲の様子を紹介します。

 

◆18時15分ごろ

この時点ではまだアーチ雲はそれほど目立ちませんでした。

 

◆18時20分ごろ


アーチ雲がかたちづくられはじめ、

積乱雲の底の方が黒雲の帯のようになってきました。

 

◆18時23分ごろ

積乱雲に接するアーチ雲の上部がツンと山型にとがり

その上に頭巾雲のような小さな雲ができています。

 

◆18時28分ごろ

 

◆18時35分ごろ

アーチ雲がどんどん発達し、地層のように

何重にも積み上げたような姿になってきました。

 

◆18時39分ごろ

急に夕日が出てきましたが、

嵐は確実に近づいてきています。

 

このようなアーチ雲は、まるで棚のように見えるため、

棚雲(shelf cloud)という別名もあります。

 

◆18時41分ごろ

 

 

世紀末感たっぷりの雲…です(^-^;)

 

◆18時43分ごろ

雨柱とともによく見ると土煙が立っています。

この土煙が突風の先端です。

 

その後ほどなくして、冒頭のような状態になりました。

 

ご参考までに

18時40分頃の気象レーダーの様子を載せておきます。

(※レーダー画像は気象庁ホームページより)

オオエノコロ(Setaria × pycnocoma)
道ばたなどに生えるエノコログサの仲間です。

 

エノコログサとアワの雑種と考えられており、
ちょうど両者の中間的な姿をしています。



オオエノコロの特徴として以下のものが挙げられます。

小穂(穂のツブツブ)の部分の形態はエノコログサとほぼ同じ

小穂は小ぶりで、第2苞頴は長く、先が剥けたようにならない

穂は枝分かれし、多数の短い枝が集まって、
ひとつの大きな「しっぽのような穂」をかたちづくる

枝分かれのため、穂にすき間があるように見える

エノコログサに比べると穂は太く長く、先がツンととがる傾向
穂はあまり垂れず、直立する傾向が強め

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今回、オオエノコロの中に、

小穂の形態がアキノエノコログサに似ているタイプを見つけました。
以下、このタイプをアキノオオエノコロと仮称します。

 

 

 


 

アキノオオエノコロは、穂全体のかたちはオオエノコロにそっくりです。
小穂はエノコログサに比べると明らかに大きく
また第2苞頴が少し短いため、上側が剥けたようになります
これはアキノエノコログサに見られる特徴です。

このタイプには数年前から気付いていましたが、
今日再び見つけたので比較してみることにしました。

いつからあるのか、増えてきているのか、
アキノエノコログサ×アワなのかどうかなど
これの正体については現時点では不明です。

アメリカオニアザミはヨーロッパ原産の越年草で、

とにかく触れないくらい強烈なトゲを持つ草です。

 

 

繁殖力がとても強く、人里周辺や道ばたを中心に

急激に増加傾向にあります。

また綿毛つきのタネで拡散するため、

庭や畑などに突然出てくることも多々あります。

 

とにかく刺がきついため、ケガをする恐れがあり、

また草刈りや抜去もしづらいため大変に厄介な外来植物です。

 

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何か良い方法は無いものはと模索していたのですが、

昨日、「耐突刺性」に特化したニトリル手袋というのを

ホームセンターで見つけたため、ちょっと実験してみることにしました。

 

 

 

なんと、強く握りしめても刺がまったく気になりません!!
これにはわぴちゃんもびっくり!

あっさり手で抜去することができました。

 

実験の様子を動画で写したものを

ツイッターにアップしました。

 

 

※Youtubeだと縦横比の関係か、

なぜかショート動画になってしまうので

今回はツイッターを使いました。

 

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そんなにたくさん試したわけでは無いので、

まだ検証の余地ありですが、

アメリカオニアザミ対策における防護手袋として、

かなり期待できそうです。

 

上記のとおり、

この実験は最初ツイッターにアップしましたが、

ツイッターの場合はログが流れてしまうので、

ブログにも書き留めておくことにしました。

本日(6月16日)10時30分ごろ、

色鮮やかな環水平アーク(circumhorizontal arc)

見ることができました。

 

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環水平アークは太陽の下側、

視半径46度の位置にできる、

まるで虹をまっすぐにしたような光の現象です。

 

上空を漂う氷晶(氷の結晶)によって、

太陽光が屈折することで発生します。

 

そのきっかけとなる雲の多くは巻層雲や巻雲です。

 

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今日午前中は奥多摩~秩父方面にある

積乱雲の上部が長くたなびいてきていました。

 

たなびいてきた部分は

やがて積乱雲本体からは切り離されて、

巻雲(ときに巻層雲や高層雲)として残ります。

 

雲が毛羽立って見えるのは氷晶でできているからで、

この氷晶が冒頭の環水平アークをかたちづくったのです。

 

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積乱雲由来の巻雲(Cirrus cumulonimbogenitus)

古くは雷しらす偽巻雲残巻雲と言いました。

これらの雲はムラが大きく、

環水平アークも部分的に断片状に見えるのが普通です。

 

今回は、氷晶の加減でこんなのも見られました。

 

◆赤色だけの環水平アーク

 

◆反対に赤色が無い環水平アーク

 

◆赤だけの環水平アークと、

赤が無い環水平アークの組み合わせ

→ちょうど真ん中の部分に氷晶が無く、

両端だけ環水平アークが現れた

だいぶ前の話ですが、

キンギョソウの果実がドクロに見えると

ネット上で話題になったことがあります。

そしてわぴちゃんもテレビで

それについてコメントをしたことがありました。

 

そろそろキンギョソウのドクロが

できはじめる時期でもあるので、その探し方を紹介しますね。

 

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まずキンギョソウについて軽くお話をします。

 

キンギョソウは地中海沿岸地域原産の多年草で、

古くから観賞用に栽培されています。

花を横から見ると金魚のような形をしています。

 

また花の形を「かみつく竜」に見立て

英語でスナップドラゴンとも呼ばれています。

 

 

咲き終わると花びらはポロリと落ちてしまいますが、

萼は残り、やがて果実が膨らんできます。

 

この果実…正面から見てみると、

まるでモグラちゃんみたいでなかなか可愛い(*´▽`*)

 

 

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この果実の中には、小さなタネがぎっしりと詰まっています。

中のタネが熟すと、果皮(果実の皮)に3つの穴が開き、

そこからタネがこぼれ落ちます。

 

 

 

この3つの穴がドクロの目と口に相当するのですが、

実際にはこの写真のとおり、さかさまについています。

 

キンギョソウのドクロを見つけるときは、

上から逆さにのぞき込む必要があります。

 

ドクロの表情は、果実によって微妙にちがって見えます。

ぜひぜひ皆さんもキンギョソウのドクロを探してみてくださいね。

今日(6/4)はちょっと面白い雲を見つけました。

 

 

 

 

厚みのある高積雲(ひつじぐも)がメインの空ですが、

よく見ると、その下にツブツブした灰色の雲

びっしりと出ていて一部はさざなみ状になっています。

 

この灰色のツブツブとした雲は、雲の性状から

巻積雲(いわしぐも・うろこぐも)と考えられます。

 

つまり

高積雲の下に巻積雲が広がっている状態

になっていたのです。

 

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ここで念のため灰色のツブツブの大きさが

巻積雲の基準を満たしているのか確認です。

 

簡便な方法として、腕をのばして小指を立て、

雲のツブツブに当ててみるというのがあります。

この時の小指の幅は視半径約1度になります。


 

ひとつの目安として、
巻積雲の雲片は小指の幅(視半径1度)よりも小さく、

高積雲の雲片は小指の幅より大きくはみ出ます。

 

上の写真では、灰色の雲のツブツブは、

小指の幅よりもじゅうぶん小さく

雲の大きさ的にはやはり巻積雲です。

 

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ちなみに、巻積雲は上層雲(発生高度5000~13000m)、

高積雲は中層雲(発生高度は2000~7000m)とされ、

ふつう巻積雲は高積雲よりも高いところに浮かびます。

 

ただ5000~7000mの部分はかぶっています。

 

また国際雲分類では、

高積雲の性質が変化してできる巻積雲

Cirrocumulus altocumulomutatus;Cc Acmut

というのが記載されています。

 

今回わぴちゃんが観察した巻積雲も、

厚くシート状に広がった高積雲が

だんだんザラつきながらばらけ、

最終的に雲のツブツブ(巻積雲)へと

変化していくのがはっきり確認できました。

 

つまり高積雲の群れの中で、

やや低いところにあるものが巻積雲へと変化し、

より高いところにある高積雲の下に広がった…

そのため高積雲より低いところに巻積雲が広がった

 

そういうふうに解釈してみました。

 

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ちがうんじゃないかなど、ご指摘があるようでしたら

遠慮なくお知らせいただければと思います。

本日(4月28日)、ついに今年も

ヒトスジシマカの初見を確認しました。

 

昨年に比べると13日早く、2008年の記録開始以来

2番目に早い記録となりました。

 

ちなみにオスのヒトスジシマカも

いっしょに写すことができました(笑)

オスは触角がふさふさ。

人の血は吸わず、草の汁などを吸いながら

静かにくらしています。

 

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【ひとすじしまか初見日・定点観測結果一覧】


2023年…4月28日(今回)
2022年…5月11日
2021年…4月27日
2020年…5月11日
2019年…5月10日
2018年…4月30日
2017年…5月12日
2016年…5月12日
2015年…5月15日
2014年…5月14日
2013年…5月22日
2012年…5月19日
2011年…5月25日
2010年…6月1日
2009年…5月9日
2008年…5月19日
2007年…欠測
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昨夜(4月12日)から今日(4月13日)の午前中にかけて、
日本列島の広範囲に黄砂(yellow sand)が到来しました。

そこで早朝の様子を確認しようと思い、
朝5時40分ごろ、見晴らしの良い場所に立ってみました。

案の定、太陽は大きな円盤状の光の塊となり、
その輪郭はぼやけていました。

 

 


このような状態をオーレオール(aureole)と言い、
空に乾燥した微粒子(土ぼこりなど)が多いときに、
しばしば見られる現象です。

早朝なので朝焼けの色が出て、
太陽は黄色く輝き、さらに空の広い範囲が
黄色い朝焼けの色に染まっていました。

これは黄砂の微粒子によって、
朝焼けの光が散乱された結果と考えられます。

ただ視程は10km以上あり、遠くの空がわずかに

白っぽくかすんで見えるかな程度でした。

 

午前6時時点での地表付近の

黄砂の濃度分布図(推定)はこのとおりです。

 

※黄砂の濃度分布図画像は気象庁ホームページより


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続いて午前10時ごろ。空は白っぽくかすみ、
太陽は白くて大きなオーレオールとなっていました。
わぴちゃんの観察では引き続き視程は10km以上でした。




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最後に14時ごろの太陽。若干黄砂が薄くなり、
太陽の光にキレが戻りつつあるものの、
まだオーレオールは残っていました。

 

本日(4月8日)は、
上空に強い寒気が流れ込んできた影響で、
午後から大気の状態が非常に不安定となり、
わぴちゃんところでも、
ザッと雨が激しく降る時間帯がありました。

そして16時43分ごろには、
黒い漏斗雲がのびているのが確認できました。

 

 

 


漏斗雲(tuba)は風の渦巻に伴ってできる細長い雲で、
いわば「竜巻の赤ちゃん」のようなもの。

これが地面に到達すると竜巻となります。
ただ地面に到達することなく
すぐに崩れてしまうことも珍しくありません。

今回の漏斗雲は1分ほど持続しましたが、
地面に到達することなく崩れていきました。
 

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このときの降水レーダー及び、雷の状況、
また竜巻発生確度分布の状況です。




※雨雲の動き及び竜巻発生確度の画像はいずれも気象庁ホームページより

発雷は無かったものの雨雲はやや発達しており、
さらに竜巻発生確度1の領域内でした。
ただし竜巻注意情報の発表はありませんでした。
 

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今回は特に発達した積乱雲というわけではなく、
壁雲などもはっきりしませんでした。

また上空の強い寒気に伴って発生したことから、
cold air funnelと呼ばれるタイプのものと考えられます。

cold air funnelに伴う漏斗雲はふつう地面に到達しないのですが、
稀に地面に到達して弱い竜巻となることがあるため油断は禁物です。