年に昨日(24日)は彩雲だけではなく、

穴あき雲の列も見られました。

 

 

 

 

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穴あき雲cavum/略号cav)は、

雲にぽっかりと穴が開いた状態で、

2017年版の国際雲図帳で正式に追加された

細分類(補足雲形)の雲の名前です。

 

薄く広がった巻積雲や高積雲、層積雲に見られるもので、

ホールパンチ雲(hole-punch cloud)とも呼ばれます。

 

雲に穴が開いた後、穴の部分に氷晶ができ、

典型的なものではそれが落下しながら「すじ」を描くことから、

fallstreak hole(直訳すると「落下すじの穴」)とも呼ばれます。

 

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昨日わぴちゃんが観察した穴あき雲は、

巻積雲にできたものなので、

国際雲図帳に基づく表記だと、

Cirrocumulus stratiformis cavum (Cc str cav) です。

 

Cirrocumulus巻積雲cavum穴あき雲です。

stratiformis層状雲で、板や層のように

平たく広がったものを指す細分類の名前です。

 

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上の写真のその後の様子も載せておきます。

 

穴あき雲は次第に真ん中から

氷晶で埋め尽くされていきました。

 

しかし穴の縁の部分には氷晶は到達せず、

縁はいつまでも「穴」のままでした。

 

穴あき雲を埋めた氷晶は、

新たな巻積雲へと変化していきました。

 

また上の写真を見ると、穴あき雲の列の

すぐ右下側が何やら不連続な感じになっています。

じつはこの右下側も大きな穴あき雲で、

穴の部分はすでに「新たな巻積雲」で埋め尽くされています。

 

さらに時間が経つと…

 

今度は雲全体が波状雲へと変化しはじめました。

 

この時点でも穴あき雲の縁の部分は残っており、

それは、おおもとの巻積雲と、

穴あき雲を埋めるようにできた巻積雲を仕切る

「青空のすじ」となっています。

 

やがてこの「青空のすじ」も波状雲に取りこまれていきました。

 

その結果、「青空のすじ」がしま模様に並び、

一部はうねって不思議な模様になりました。

 

一連の雲の変化は見ていてなかなか興味深いものでした。