Pissenlit(ピサンリ)はフランス語でタンポポのことです。

タンポポはヨーロッパでは野菜として栽培されており、
近年は現地で栽培されている系統の種子が
日本でも流通するようになってきました。

わぴちゃんも購入し、タネからの栽培を試みたところ、
先日、ついに開花しました☆

 



野菜として流通している種子なので、野生種か改良品種かは不明です。

ただ、その辺に生えている外来タンポポ種群とは
雰囲気がだいぶ異なりますね。



 



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タンポポの仲間は世界中に数千種があるとされ、

その実態は未だによくわかっていません。

日本では外来系のタンポポを、タネの色から

●セイヨウタンポポ(Taraxacum officinale)
●アカミタンポポ(Taraxacum laevigatum)

の2つに分けるのが一般的です。

ただセイヨウタンポポは、海外(おもにヨーロッパ)の種類を

細かい点を抜きにしてまとめた「広い意味での種類」です。

日本で言うと、カントウタンポポやカンサイタンポポなどの

在来種を一括してニホンタンポポとまとめるようなイメージです。

セイヨウタンポポはおそらくRuderalia節(Sect. Ruderalia)の中の

いずれかの種類と推定されます。

ただ日本に入ってきているのがどの種類なのかは不明です。

現在はおそらく複数種が混在している状態と考えられます。
Ruderalia節以外のもの…Hamata節(Sect. Hamata)なども
入ってきているような気がします。

アカミタンポポは、Erythrosperma節(Sect. Erythrosperma)のうち、
赤っぽいタネをつけるものを総称したものです。
Erythrosperma節も何十種類もあり、
やはりどの種類が日本に入ってきているのかははっきりしません。

※「属」「節」ともに分類の単位のひとつです。

「節」は「属」をさらに細分化するときに使われる単位です。

いわば「節」は「属」の中にある「分科会」のようなものです。

 

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総苞片の反り返り具合が中途半端であったり、
日本の在来タンポポのように圧着していたりするものは、
在来タンポポ種群×外来タンポポ種群

つまり雑種タンポポ種群の可能性があります。

ただ、海外のタンポポ種群の中には、
日本で雑種タンポポと呼ばれているものと
似たような形態のものも少なくないため、
外見だけで雑種と判断するのは難しいかもしれません。