恵の死という残酷な現実から、前へ進む事を決意した前田は、恵が残した鍵を使って扉を開く決心を着けた。
輝久「…は良いけど、ところでその鍵…一体何処のだか分かっているのか?」
前田「…なんでそんな事聞くんですか?」
輝久「いや、だってそれが分からなくちゃ、開けるにも開けられ…」
前田「そんなの知る訳ないじゃないですか!!わあああ!!」
肝心な事を忘れていた前田は、顔を手で覆いながらしゃがみこんで、途方に暮れる。
輝久「…なんかごめん…。」
前田「ああああ…あ!」
輝久「…ん?」
高城、フロッグ「なんすか?」
前田「困った時のハッカー兼情報屋とは、正にこういう時に使う言葉だね!」
フロッグ「いや、そんな言葉世界中の何処探しても、存在してないですけど…。」
高城「…なんなんすか、あっちゃん!?こんな時にまで、そんなふざけた事言って…恵君が死んだんすよ!?悲しくないんすか!?」
前田「…悲しいよ。」
高城「じゃあ…!」
前田「悲しい時って、暗い顔して落ち込んでなきゃいけないのかな?それって、恵ちゃん喜ぶのかな?」
高城「…そ、それは…。」
前田「それに、恵ちゃんはまだ勝負を諦めてないよ…だから、私にこれを託したんだもん。」
前田は、高城に鍵を見せる。
高城「…鍵…すか?」
フロッグ「…なるほど、それが何処の扉を開く物なのか、それを俺達が調べればいいんすね?」
前田「流石!話が早いじゃん。」
フロッグ「一見するに、これはコインロッカーの鍵みたいっすね。」
前田「コインロッカー?」
フロッグ「コインロッカーの数は、成雪町だけでも38箇所に設置されていて、銭湯やフィットネスクラブなどの公共施設まで含めると、その数はざっと124箇所にまで膨れ上がります。」
輝久「…その中から、たった一つを探し出すのか…。」
フロッグ「…うん、確かに大変な仕事になりそうっすけど、亜樹と二人で取り掛かれば、明日にでも特定出来るでしょう…なあ、亜樹?」
高城「…ごめんなさい。」
フロッグ「は?」
高城「…なんでなんすか?まだ、告別式も終わってないんすよ?なのに…もう、次に進めって…私には、そんな冷たい選択無理っす…あっちゃんの事、見損なったっす。」
前田「…そうだよね…まだ、気持ちにも整理ついてないのにこんな事頼むって、私バカだから…配慮とか足りてなかった…ゴメン…。」
フロッグ「おい、亜樹!お前、なんて事…。」
前田「いいんです…あの、それでフロッグさんは…。」
フロッグ「あ、ああ…俺は勿論やります…けど、一人となると早くて三日は掛かるかと…。」
前田「そうですか、じゃあそれでお願いします。」
高城「…」
その日の夜・天乃家。
告別式も無事終わり、一同疲れはてて寝静まる中、高城だけが眠れずに起きていた。
前田「恵ちゃん喜ぶのかな?」
高城「…そんなの分かってるっす…だけど、言葉で分かってたって気持ちに折り合いなんて、そう簡単につけられる筈ないじゃないっすか…。」
「グス…グス…。」
高城「…ん?」
すると突然、すすり泣く様な声が、何処からか微かに聞こえてくる。
その声を頼りに、高城が忍び足で近寄ると、その先にはかつての恵の部屋があった。
高城(恵君の部屋から…?)
高城が、そっと扉を開いて中を覗き込む。
前田「う、うう…恵ちゃん…。」
するとそこには、恵のベッドに顔を埋めて泣いている前田の姿があった。
高城「あっちゃんの事、見損なったっす…。」
そして高城は、数時間前に前田に吐いた暴言を思い出す。
高城(…恵君と、一番深い繋がりで結ばれてたあっちゃんが、本気で悲しくない訳無いのに…そんな事も分からずに、私って…。)
自責の念に駆られた高城が、その夜自室に戻る事は無かった。
翌朝
前田「…ん…。」
恵のベッドで、前田が目を覚ました。
前田「あれ、私あのまま寝ちゃったんだ…。」
ピロリロリン♪
前田「ん?」
前田の携帯に、高城からのメールが届く。
「地下鉄成雪町駅B2F、カフェビギナー横のコインロッカーK867」
前田「…これって…あきちゃ…。」
その文章を読んで、前田は家を飛び出した。
その頃、フロッグのアジトでは、泥の様に眠る高城とフロッグの姿があった。
輝久「…は良いけど、ところでその鍵…一体何処のだか分かっているのか?」
前田「…なんでそんな事聞くんですか?」
輝久「いや、だってそれが分からなくちゃ、開けるにも開けられ…」
前田「そんなの知る訳ないじゃないですか!!わあああ!!」
肝心な事を忘れていた前田は、顔を手で覆いながらしゃがみこんで、途方に暮れる。
輝久「…なんかごめん…。」
前田「ああああ…あ!」
輝久「…ん?」
高城、フロッグ「なんすか?」
前田「困った時のハッカー兼情報屋とは、正にこういう時に使う言葉だね!」
フロッグ「いや、そんな言葉世界中の何処探しても、存在してないですけど…。」
高城「…なんなんすか、あっちゃん!?こんな時にまで、そんなふざけた事言って…恵君が死んだんすよ!?悲しくないんすか!?」
前田「…悲しいよ。」
高城「じゃあ…!」
前田「悲しい時って、暗い顔して落ち込んでなきゃいけないのかな?それって、恵ちゃん喜ぶのかな?」
高城「…そ、それは…。」
前田「それに、恵ちゃんはまだ勝負を諦めてないよ…だから、私にこれを託したんだもん。」
前田は、高城に鍵を見せる。
高城「…鍵…すか?」
フロッグ「…なるほど、それが何処の扉を開く物なのか、それを俺達が調べればいいんすね?」
前田「流石!話が早いじゃん。」
フロッグ「一見するに、これはコインロッカーの鍵みたいっすね。」
前田「コインロッカー?」
フロッグ「コインロッカーの数は、成雪町だけでも38箇所に設置されていて、銭湯やフィットネスクラブなどの公共施設まで含めると、その数はざっと124箇所にまで膨れ上がります。」
輝久「…その中から、たった一つを探し出すのか…。」
フロッグ「…うん、確かに大変な仕事になりそうっすけど、亜樹と二人で取り掛かれば、明日にでも特定出来るでしょう…なあ、亜樹?」
高城「…ごめんなさい。」
フロッグ「は?」
高城「…なんでなんすか?まだ、告別式も終わってないんすよ?なのに…もう、次に進めって…私には、そんな冷たい選択無理っす…あっちゃんの事、見損なったっす。」
前田「…そうだよね…まだ、気持ちにも整理ついてないのにこんな事頼むって、私バカだから…配慮とか足りてなかった…ゴメン…。」
フロッグ「おい、亜樹!お前、なんて事…。」
前田「いいんです…あの、それでフロッグさんは…。」
フロッグ「あ、ああ…俺は勿論やります…けど、一人となると早くて三日は掛かるかと…。」
前田「そうですか、じゃあそれでお願いします。」
高城「…」
その日の夜・天乃家。
告別式も無事終わり、一同疲れはてて寝静まる中、高城だけが眠れずに起きていた。
前田「恵ちゃん喜ぶのかな?」
高城「…そんなの分かってるっす…だけど、言葉で分かってたって気持ちに折り合いなんて、そう簡単につけられる筈ないじゃないっすか…。」
「グス…グス…。」
高城「…ん?」
すると突然、すすり泣く様な声が、何処からか微かに聞こえてくる。
その声を頼りに、高城が忍び足で近寄ると、その先にはかつての恵の部屋があった。
高城(恵君の部屋から…?)
高城が、そっと扉を開いて中を覗き込む。
前田「う、うう…恵ちゃん…。」
するとそこには、恵のベッドに顔を埋めて泣いている前田の姿があった。
高城「あっちゃんの事、見損なったっす…。」
そして高城は、数時間前に前田に吐いた暴言を思い出す。
高城(…恵君と、一番深い繋がりで結ばれてたあっちゃんが、本気で悲しくない訳無いのに…そんな事も分からずに、私って…。)
自責の念に駆られた高城が、その夜自室に戻る事は無かった。
翌朝
前田「…ん…。」
恵のベッドで、前田が目を覚ました。
前田「あれ、私あのまま寝ちゃったんだ…。」
ピロリロリン♪
前田「ん?」
前田の携帯に、高城からのメールが届く。
「地下鉄成雪町駅B2F、カフェビギナー横のコインロッカーK867」
前田「…これって…あきちゃ…。」
その文章を読んで、前田は家を飛び出した。
その頃、フロッグのアジトでは、泥の様に眠る高城とフロッグの姿があった。