松井(一歩でも動いたら、射つ!)

鴨野橋の右足が上がる。

松井(射つ!!)

松井の揺るぎない覚悟は、躊躇う事なく鴨野橋に向かう。

トンッ!!

放たれた矢は、軽快な音を立てて、鴨野橋の右肩辺りを貫いた。

鴨野橋「ぐああっ!?」

反動で、鴨野橋の身体は教室の外にまでよろめき、後ろの壁に強く打ち付けた。

鴨野橋「ぐ…なんだ…こりゃ!?」

鴨野橋は、まだ状況が飲み込めない。

汗が滲む顔で松井を見ると、その手から矢が消えていた。

鴨野橋「う…ちやがった…のか!?」

状況を把握した鴨野橋は、その瞬間激痛に襲われた。

鴨野橋「ぐあああぁ!!」




三階・階段の真ん前の教室。

安土「!?今度はなんだ!!」

鴨野橋の絶叫を聞いた安土と龍牧は、慌てて教室を飛び出す。

すると、遠方で壁にもたれながら、身体から棒が突き出た鴨野橋の姿を発見した。

龍牧「な、反乱か!?」

安土「チィ!!どいつもこいつも!!」

二人は、怒りに震えながら急いで三年二組に急行した。




三年二組

渡辺「や、やったぁ!!」

松井「今の内に、皆逃げて!」

大島「皆行こう!!」

12人が一斉に立ち上がり、出口を目指そうとする。

松井は、二発目の装填の為、矢を取ろうとする。

安土「動くな!!!!」

そこに、銃を構えた安土が道を塞いだ。

全員の動きが止まる。

龍牧「おい、大丈夫か?」

龍牧が、鴨野橋に駆け寄る。

鴨野橋「安土ぃ!そいつら全員ブチ殺せ!!」

安土「だまれ…お前の尻拭いを、俺にさせる気か?これも、お前がしっかり見張りをしていなかったのが、原因だろ。」

鴨野橋「ふっざ…。」

安土「おい、こいつを射ったのはお前だな…その弓矢は何処から持ち出したんだ?」

松井「…」

安土「言え。」

松井「嫌よ…」

パンッ!!

横山「あああああ!!!!」

松井「!!」

板野「横山さん!!」

峯岸「キャアアア!!」

松井の返答に、食い気味に放たれた弾丸は、横山の右ふくらはぎを撃ち抜いた。

松井「な…時間内は、手を出さないって言ったじゃない!!」

安土「それは、妨害行為その他諸々が無かったらの話だ…こっちも、仲間がやられてるんでね…命までは奪いはしないが、この程度の制裁は当然だろう…さあ、次は誰を狙って欲しい?」

安土は、人質に向かって銃を構える。

丞ヶ崎「てめえぇ!!」

ボガァァン!!

安土「!?」

安土が、咄嗟に天井に銃を向けるが、落ちてきた瓦礫に視界を奪われた。

立ち込める土煙に人影。

丞ヶ崎「ブッ殺す!!」