紫檀 スンチ 真壁 強化張り01 の三線です。

 

紫檀はマメ科の広葉樹で黒檀、鉄刀木とならぶ三大唐木の一つで英名はローズウッド。


ギターにも使われており、中でもブラジリアンローズウッドはワシントン条約により輸出入が禁止され、

非常に希少な材として有名な材。

紫檀は硬質な材で棹の響きが多く、煌びやかで伸びのある高音が特徴的。

蛇皮本張りなら問題はないが、高い音で伸びがあるゆえに強化張りでは

多少耳障りと感じることがある。

そこで和於屋三線では弦をポリエステル弦にし高音が出すぎる欠点を補っている。

沖縄三線和於屋で人気三線となってきた接ぎ木黒木三線。

岸本尚登作 黒木 与那城 強化張り(接ぎ木)

 

真壁型と同時代の人物と言われる与那城氏が生んだと伝えられており、
通常「ゆなー(与那)型」と称されている。

棹は太目。野面が糸蔵の端まで一直線。範穴はやや下方に開けられている。

糸蔵は長く、鳩胸も比較的大きい。

与那城型は各流派の師範やプロの唄者、上級者などで

使用率が高い型と言える。

接ぎ木三線は接ぎ木部分さえしっかりと接合できていれば

「響」はしっかりと出ており、黒木本来の音色を醸し出してくれる。

 

黒木の原木は年々高騰しており、安価に黒木を提供することが困難になってきた。

そこであえて「接ぎ木」の棹を製作したが結果は上々だった。

黒木本来の豊かな音色を出しつつ、価格を抑えて販売することが可能になった。

強化張り仕様で税込みでも10万円を切っている。

オプションで最高級本張りに換装すればより素晴らしい音色を醸し出す。

 

岸本尚登作 黒木(接ぎ木)真壁強化張り

 

和於屋では定番となってきた「接ぎ木」の黒木三線。

 

接ぎ木の棹の為、当初は音色が心配だったが、強固に継がれているので、

無垢材とそん色のない音色を醸し出している。

塗は当店で行っているので、接ぎ木が解らないように塗装した。

胴は強化張りだが、ポリエステル弦の効果で蛇皮本張りに近い音色になっている。

これまでは黒木で10万円を切ることを目指してきたが、

今回より少し棹の原価が値上がりしたため、

10万円を切れなくなったのが、残念だ。