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「編集者がシェアしたい本」 3分で一冊読んだ気になる読書ブログ

出版社で書籍の編集者をやっています。
読んだ本からシェアしたい名言・格言をご紹介させて頂きます。

「だから、生きる。」つんく♂

つんく♂さんの話題の一冊。
咽頭癌で声帯を全摘出するまでのプロセス、
そこにいたるまでの心の葛藤が実に素直に書かれています。

闘病記然とした後ろ暗さはなく、つんく♂さんらしい
ユーモアをまじえながら非常に読みやすい一冊です。

ずっと喉の不調を訴えていながら、医者から大丈夫だと言われ続け、
癌発覚後も放射線治療で完治したと発表し、
その後に違和感を訴えても「放射線の影響だ」と言われて、
おかしいと思いながらもそれに従ってきたという。

かといって、医者や病院批判をするわけでなく、
「お医者さんも人間。時には見落とすこともある」のだから、
「検査結果を鵜呑みにせず自分の感覚を信じて欲しい」と訴えています。

それを多くの方に伝えたくて、本書を執筆されたそうです。

ご家族との絆、TOKIOのメンバーとのエピソードには
思わずホロリとさせられ、読後、爽やかささえ覚えました。

特に印象に残った言葉、ポイントをご紹介しますね。

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自分の身体のことは自分が一番良く分かってるはず。
この本を読んでいるみなさんも、「なんか体調悪いなぁ」「ああ、なんかここ変だなぁ」「なんか今までと違うんだよなぁ」と思う場面にこれから出会うことがあるでしょう。
そんな時には誰かの意見でなく、自分の気持ちや感覚を信じて行動してください。
心から、そう思う!

結局は「俺が悪い」のだ。
病気になって、歌えなくなって、声をなくして、もちろん悔しい。
なんでもっと前に、自分を大事にするための決断をしなかったのか。
いろんな事情があったにせよ、僕は歌のプロなんだから、絶対に、やるべきことがあってゃずだ。
なのに、できなかった。
「責任感が強い」とか「優しい」という名の「へっぴり腰」。


やっぱあの腫れはおかしかったんや。だって異常な腫れかたしてたもんな。なんで医者はそれを疑わなかったんやろうか。
いや、僕がもっと自分を信じて他の病院で調べてもらうべきだった。

子供の横で添い寝し寝顔を見ていると、家族に対して本当に申し訳ない気持ちになる。
心の中で「ごめんな。ごめんな。こんなお父さんで、ほんまごめんな」、そう何度も繰り返した。

「つんく♂さんと電話してて、人に一番大事なものはなんやと思う、って聞かれたことがあったのね。私はすぐには思いつかなくて(中略)、
お前な、人生で絶対的に大事なのは感謝や。何があっても感謝やで。どんなことがあっても感謝することが大切なんや。なにか失敗したり
いやなことがあっても、その出来事がすごく大事な何かを教えてくれたと感謝すべきなんやで(後略)」(奥様がお友達に話した言葉)

作曲やレコーディングに終わりの時間が書き込めないと思い込んでいたが、やってみれば全然やれるもので、五時間で曲を書き終えると
決めて作業する。六時間でトラックダウンをここまで進めるとか、今日すべきことと、その時間割をしっかり決めることは
仕事の効率アップにつながり、そう思ってやれば、たいていのことは、その時間の中に収まった。
そうやって、妻ともデート出来るし、子供とも出かけられる、そういう人生を歩くようになった。


妻と子供がいて、僕が生きる意味を感じる。あるのは充実感。趣味も遊びも特に要らない。だって充分、満たされているからだ。
ジョンとオノ・ヨーコが実際にどんな生活をしてたかなんて誰にもわからないが、僕たちが知っているジョンが見せた家族ありきの
クリエーションのように、僕は妻と子供たちがいるから、今の作品があり、僕の存在意義があると考えている。
こんな幸せなことはないでしょう!
これが僕の言うところの「ジョンとヨーコの法則」です。

もうプロの歌手として歌うことはできない。
頭では分かっていても、そんな馬鹿な、そんなことが僕に起こるはずがないと、心がそれを否定する。
でも、いくら否定したところで、現実が変わらないことも分かっていた。
歌手として一番大事にしてきた声を手放す。
そして、僕は、生きる道を選ぶ。

ゆっくりと小さな声で子供たちと話をした。(中略)
本当にありきたりなこと。
どんな親でも言うようなこと。
これが、自分の声帯で発した子供たちへの最後の言葉だ。
その後、妻にもいくつかのメッセージを伝えて、最後にいろんな口調で、妻の名前を何度も呼んだ。
これからも、何万回となく呼べるものだと思っていた、妻の名前……。
妻は泣きながら、僕の声を聞いていた。


今でも「手術の前は声を失うことに対してどんな辛さがありましたか? 泣いたり何か当たったりしましたか?」と聞かれることがあるが、そんなことを考えてる場合じゃなかった。
命がかかってるんだし。
手術してみたら転移だらけで、もう余命わずかですと宣告されるような酷い結末が待っていないとも限らないし、声をなくすだけで済めば御の字とも思ったりしていたほどだ。
だって、僕が望むのは、とにかく早く治りたい。
早く元気になりたい。
家族と一緒にずっと過ごしたい。
それだけなんだから。

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病気への備え、健康への意識が高まったのはもちろん、
「家族」の力を知りました。

独身の自分には実感がないのですが、
「僕は妻を愛している。子供たちを愛している。だから、生きる。」
と言い切れるつんく♂さんに、家族の絆の強さを教えてもらった気がします。






独立を考えているというIT企業勤務の後輩から、
「殆どのビジネス書は立派すぎて、読んでいても絵空事のよう。
もっと自分に近い人が書かれた本を紹介してほしい」と言われ、
薦めたのが本書。

トヨタでカラーデザイナーとして社会人のキャリアをスタート
していた著者が、「会社を頼らず、自分の力で」と言われた上司の言葉に、
刺激を受け、環境を変えて更なる成長を求める物語です。

著者は独立後、ヤフオクでモバイルアクセサリーの小売りをスタートし、
楽天市場でiPhoneケース販売シェア№1になります。

eコマースの世界では順調に業績を延ばしている著者ですが、
ビジネス書コーナーに居並ぶ立志伝的な強者共の成功哲学と
見比べると明らかに見劣りします。

だからこそ、かえって等身大でリアルな歩みが心に響くのです。

<「私にもできそう」と思ってほしいのです>
著者もあとがきでこう書いているように、
貯金も人脈もない中で起業した26歳の女性の奮闘ぶりは、
一歩を踏み出せない人たちの背中を押してくれるのではないでしょうか。

特に印象に残った言葉をご紹介しますね。

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■トヨタを辞めればなにかが変わる。東京へ行けば次のステップへ進める。
もっと自信を持つことができるかもしれない---胸に描いた夢は叶わなかったのです。

■「藤嶋さん、やりたいことがあるなら会社を頼るんじゃなくて、自分の力でやらなきゃダメだよ」

■HPって自販機みたい

■インターネットの面白いところは、一回ページをつくってしまえば、あとはそのページが二十四時間営業してくれることです

■これから起業したいと思っている人にお伝えしたいことがあります。
起業するための準備期間は必要ですが、いちばん大変なのはダブルワークをしているこの時期なのです

■「評価を変えてください」です。
「できれば今日か明日くらいに」と期限をつけてお願いしました。
言いにくい一言ですが、それを言わなければ電話した意味がありません。

■リーダーというのは役割なんだと発見したのです。
大切なのは性格やカリスマ性ではなく、成果を出すことがリーダーの仕事なのです。
会社の資産や人材や得意な分野をいかに吸い上げて、最大のパフォーマンスを発揮するかが重要なんだと発見しました。

■「リーダー的な資質や特性は存在しない」(P・F・ドラッガー)

■会社をはじめるときです。
必ず人が一気に辞める時期が来るよ。、とアドバイスを受けたことがあります。
社員はすごく大切な仲間であるけれど、雇用者と社員は立場が違う、
部活のチームメイトみたいになっちゃいけないんだなと理解しました

■自分でニッチを探して、オンリーワンの市場でナンバーワンになることに挑戦したい

■売れる商品を選択して集中しよう

■社長にとって大事なことはメンタル的な部分の支え、メンターの存在

■自分の人生と仕事って、別々のものじゃない。影響しあい、刺激しあうものなのです

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本書を読んだ後輩は大いに刺激を受けたと連絡をくれました。
起業の予定を半年早めたそうです。

良いと思ったら行動を起こす。

本を血肉に変える最大のパワーを感じられる一冊です。




<その2からの続き>

リーダーを目指すなら、お手本となるロールモデルを見つけるのだ。これが見つかれば、リーダーになれる成功率は高まる

■経営者は好かれることと嫌われることの両方ができて本物
・ずっと好かれたいのであれば経営者になってはいけない
・プロフェッショナルの経営者を目指すのであれば、好かれたいという思いは捨てるべき
・私はSPE時代、日本代表に就任してから特定の誰かと親しくなることを避けた。お昼も夜も誰とも食事に行かない。常に一人でいることを徹底した。
・なぜなら特定の誰かと仲よくなると情が移るし、目が曇ってしまうからだ

■リーダーシップは演じればいい
・非常な決断をするリーダーでも、自身に満ちたリーダーでも演技で構わない
・私は毎朝、オフィスのビルのエレベーターに乗った時点で社長兼CEOという仮面をかぶる

リーダーが学ぶべきは宗教と歴史

■リーダーは率先してやってみせるしかない
・組織を動かしたいなら率先垂範して手本を見せる
・SPE時代、「THIS IS IT」の「DVDを自らスポーツ用品店に営業に行き、部下たちの前で8万枚の注文を取ってみせた。大手レンタルショップでさえ、5万枚であるのに。
・「参りました。私もやり方を変えます。残りのお客さんを紹介してください。私に行かせてください」(営業の上層部の反応)
・目の前で実践されては認めるしかない。彼らもプロ。そこまでされて動かないわけにはいかない

■文句があるなら会議で言う
・議論をするときには遠慮なくいいたいことを言い合う
・卑怯なのは会議で黙っていて、後から決定事項に文句を言う人
・議論はみんなでする。でも責任を取るのはリーダー

■場所を変えるオフサイトミーティングは様々な効用がある
・会議室から、外など場所を変えてミーティングする
・環境が変わると思考回路も変わる
・参加させるメンバーを決めることで、会社全員に意図やメッセージも伝えることができる

年功序列を守っているうちは強い組織を作ることなどできない

やったことはないけれど、なんでもやってみまうという姿勢を持っている人がいい

まず1勝することが大事だが、1度でも負けた時点でまたリセットになるので、自信を持ち、勢いをつけるには、必ず2連勝しないといけない

イベントや小道具の演出はチームの力をまとめあげ、高める上で侮れない

金メッキ、塗り続ければ金になる

大事なのは客観でなく主観。自分を持ち、自分の目で見て考えた主観こそ価値がある

「鏡の中の住人の目を、毎日まっすぐ見る音ができるのか。毎日まっすぐ見られる自信があるならやれ」(オファーを受けるかどうかを相談した時に言われた言葉)

Be the master of your own destiny.(自分の運命は自分で切り拓け)

自分がない人、自分の考えや意見で人と差別化できない人は、これから無価値と見なされる

「日本はそういう文化だから仕方ない」。この言葉を自分で考えることを放棄する免罪符として使っていないだろうか

出る杭を打たれることを恐れずに前進した者だけがビジネスパーソンとしてリーダーとして結果を出している

もともと私はMaverick(一匹狼/異端者)な生き方に違和感を持たない。
最も恐ろしいのは「叩かれたらどうしよう」と二の足を踏み、自分の信念を曲げてしまうこと

宣言すればそれが力になる。言った以上、やり遂げなければならない責務が生じる。これは自分にとってよいプレッシャーになる。
言ったからには責務が生じる。それでいい。
むしろ「私のやるべきことだ」と喜んでその責務を背負って頂きたい

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本書を読んでいるとビジネスパーソンという仕事が
なんとアツく、かっこいいのかという気持ちになります。

そして、自分の仕事への姿勢を見直す良いきっかけになりました。

なんとなく流されるままに仕事をしてしまっている人には、
相当な刺激になるお薦めの一冊です。

ただし、かなりの劇薬ですのでご注意を!!