1974年、イギリス・西ドイツ合作のサスペンス・アクション「オデッサ・ファイル」を鑑賞しました。



1963年ハンブルグ、ルポライターのミラーは老いたユダヤ人の自殺の現場を目撃、友人の刑事から死んだ老人が書いた日記を渡される。日記には第二次世界大戦中のリガ強制収容所での地獄のような日々が書かれていた。



ミラーはリガ強制収容所の所長だったSS大尉ロシュマンの捜索をはじめるが、ナチ狩りから逃れ名前を変え現在も潜伏を続ける元ナチスSS隊員で構成された組織「オデッサ」がある事を知る。



処女作「ジャッカルの日」が世界中で大ヒットしたフレデリック・フォーサイスのポリティカル・サスペンス小説をイギリス・西ドイツ合作で映画化した作品で、、



ナチスによる強制収容所でのユダヤ人大量虐殺と生き延びたナチスSS隊員の暗躍をルポライターの視点から淡々と描いていきます。



イスラエル政府機関モサドとナチハンターの協力を得たミラーは訓練を受け元SS隊員に成りすまし闇の組織「オデッサ」に潜入していくスリリングなドラマが展開します。



ひとりの老人の自殺からナチスの闇の組織に繋がるストーリーの面白さと、深追いするミラーにジワジワと危険が迫ってくるサスペンスフルな演出は見事で、、



古城にいるロシュマンにたどり着いたミラーがロシュマンと直接対決するクライマックス、ミラーから真の目的も語られめちゃくちゃ盛り上がります。



混雑する地下鉄のホームから突き飛ばされたミラーが線路に落下するハラハラするシーンがあったり、、



工場を舞台に殺し屋との死闘が繰り広げられたりとアクションシーンも見応えがあります。



キラキラした夜の遊園地やおもちゃ屋のショーウィンドウも映るクリスマスのハンブルグの美しい街並みも楽しめます。



アンジェリーナ・ジョリーの父親で「真夜中のカウボーイ」や「暴走機関車」のジョン・ヴォイトがミラーに扮しています。