1989年東映製作のハードボイルド・アクション「べっぴんの町」を久しぶりに鑑賞しました。



少年院の教官を辞め探偵をしている私は知り合ったべっぴんの亜紀子から宝石商の中嶋の娘である町子を探して欲しいと依頼をされる。

私が捜索をはじめると貿易商の富沢の娘令子と知り合う。



令子は町子が領二という男に連れ去られたと教えてくれるが、領二の車を運転する町子を目撃する。やがて富沢が飛び降り自殺をし、富沢が愛人の里美を殺していた過去が見えてくる。



私と名乗るアマチュア探偵の活躍と恋を描いた、軒上泊の同名小説を映画化した和製ハードボイルド・アクション映画の傑作です。



私に扮した柴田恭兵がめちゃくちゃかっこ良く、しびれるくらい素敵な大人の魅力とハードボイルドな雰囲気を醸し出しています。



バブル景気に湧く日本の浮かれた空気感や神戸の町の熱気がバンバン伝わるくらいエネルギッシュな映像もめちゃくちゃ良いです。



柴田恭兵が愛車のMGBで走りまわるカーチェイスやキレのある格闘シーンなどアクションシーンも迫力があって見応えがあります。



事件に絡んでいた亜紀子がパトカーで連行され、柴田恭兵が車で並走し亜紀子に向かって必死に話しかけるクライマックスが最高に熱く盛り上がります。



「遅くても32歳までにはまた会える」って叫ぶ柴田恭兵のシーンは何度見ても泣けます。

エンドロールで流れる柴田恭兵が歌う「AGAIN」も味があって好きです。



田中美佐子、本木雅弘、つみきみほ、和久井映見らが共演し「あぶない刑事」の黒澤満が企画、「あぶない刑事」や「野獣死すべし」などを手がけたセントラルアーツが製作協力した作品です。