1985年のアメリカ映画「L.A.大捜査線/狼たちの街」をDVDで鑑賞しました。
この作品は若い時に見てかなり衝撃を受けたハード・ポリス・アクションです。


シークレットサービスのチャンスは偽札偽造団を追っていたが、相棒のジミーを殺されてしまう。
新しい相棒のブコビッチと一緒に偽札偽造団のボスであるマスターズの逮捕に執念を燃やす。
チャンスはマスターズと偽札の取引を行う為、麻薬組織の取引を襲撃し現金を強奪するが、それはFBIの囮捜査の現金だった。


マスターズを逮捕する事しか頭に無いチャンスが強引な捜査の末にFBIのお金を強奪してしまうストーリーを狂気に満ちた演出で見せる傑作。
狂ったチャンスに付き合わされ精神的に追い詰められていくブコビッチの緊張感が凄まじくヒリヒリするような映画に仕上がっています。
負の連鎖に巻き込まれ幸せになれないチャンスの情婦ルースのドライな感じもめっちゃ良いです。


ロサンゼルスのスタイリッシュな映像も美しく、イギリスのロックバンド、ワン・チャンが手がけたサウンドトラックが映像とマッチし素晴らしい完成度となっています。
主題歌「To Live and Die in L.A. 」が流れるオープニングの空撮もかっこ良いです。


チャンスとブコビッチが現金を強奪し始まるカーチェイスがアクション的な最大な見せ場となっています。
次々と追ってくるFBIから逃げる為、運河や貨物線の線路を暴走し交通量の多い高速道路を逆走して行きます。
今見直してもスピード感と臨場感が味わえる迫力あるカーチェイスとなっています。


監督は名作「フレンチ・コネクション」のウィリアム・フリードキン。
「刑事グラハム」のウィリアム・L・ピーターセンがセクシーでギラギラしたチャンスを演じています。
犯人のマスターズにウィレム・デフォーが扮し怪しさと狂いっぷりではチャンスに負けないキャラを熱演しています。