オストメイトの暮らしを考える和の会 講習会がH24年1117日と12月15日に県内のストーマケアに携わる看護師を対象に行われました。(会場:高野病院)

11月17日は「ストーマ合併症と対策」をテーマとして、主に術後に起こる早期合併症についての講義が大内和美さん(熊本地域医療センター 皮膚・排泄ケア認定看護師)、退院後に起こる晩期合併症についてを勝木信敬さん(熊本再春荘病院 皮膚・排泄ケア認定看護師)にて行われました。

続いて実際の事例に基づいたグループワークが行われました。症例の提示と解説を浦津万記子さん(熊本高野病院 皮膚・排泄ケア認定看護師)、若宮まみさん(熊本市民病院 皮膚・排泄ケア認定看護師)にご協力いただき、消化管のストーマと尿路ストーマについて検討が行われました。

入院期間が短縮される傾向にある中、退院後に様々な問題が起こってくるケースは比較的多く見うけられます。更に問題が起こった際に「どこに相談したら良いかわからない」と悩むオストメイトと家族も依然として多いのが現状です。

オストメイトの方々が安心した生活を送るために、入院期間中だけでなく退院後に起こりうる合併症への対応も視野に入れた指導・情報提供・支援体制の充実が必要になると思われます。
12月15日は「ストーマの継続ケア」「日常生活」「社会福祉制度について」「災害時の対応について」をテーマに、村上眞子さん(天草中央総合病院 皮膚・排泄ケア認定看護師)による講義が行われました。


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ストーマの継続ケアと日常生活では、オストメイトの生活に関連した食事・便秘・下痢・排ガス・臭い・入浴・仕事・性生活など幅広い内容について、社会福祉では主に身体障碍者手帳でどのようなサービスを受けることができるかについて、災害対策では普段からの備えや避難先・支援施設の連絡先の把握と共にオストメイト同士でのネットワークの重要性が説明されていました。

社会福祉制度については普段病院やストーマケアを行っていてもなかなか触れる機会の少ない情報であり、オストメイトや家族から問い合わせを受けても「自信を持って答えられない・・」「業者の方にまかせっきり・・」といったケースも多いと思われます。しかしオストメイトによってはQOLに大きくかかわる内容も多く、知っているのと知らないのとでは大きく異なる情報もあります。情報量も多く社会福祉制度など複雑なものもあることから、看護師からのタイムリーな情報提供があればよりオストメイトの安心につながると思われます。



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