ハンナは預かりさんのもとで避妊手術をして、抜糸後一週間様子をみてから我が家にやってきました。

腹巻などでの傷口の保護は必要なかったのですが、授乳後の垂れ下がったおっぱいと、手術後の赤く腫れた傷口がけっこう痛々しく、それにハンナ生来のアンニュイな表情があいまって、

母)あぁ、オカアさん、苦労したんだねぇ・・・

と思わせるような様相を呈していたのでした。

 

その傷口から膿が出ているのを発見したのは、一応のトライアル期間一週間が過ぎ、Kさんに「契約書」をお送りした直後でした。

犬は痛みに強いので、本犬的にはケロッとしているのですが、さすがに膿が出てくると気になって舐めたりしています。

慌ててかかりつけ獣医さんに駆け込み、診察してもらいました。

医)う~ん、どんな糸を使ったのかわからないから何とも言えないけれど、

  もし体の中で拒絶反応が起きているのだとすると、もう一度お腹を開けることになりますねぇ・・・

との診断に、

母)・・・(もしや、ハンナの手術をしたのはヤブ医者?!)・・・

実はKさんたちかがちらっともらしていた言葉が、その時脳裏を横切ったのです。

K)〇〇さん(←ハンナの手術をした獣医さん)、安くやってくれるんだけど、あんまり腕がよくなくてねぇ・・・

保護活動を援助してくれる獣医さんなのでとてもありがたいのだけれど・・・とKさんは苦笑していたのでした。

母)・・・(ど、どうしよう、Kさんに連絡したほうがいいかなぁ?やっぱりヤブ医者です!って)・・・

医)家に、マキロ〇あります?

母)へ?

医)とりあえず、様子をみましょう。外側が炎症を起こしているだけならしばらくすれば治るでしょうし、

  それでダメなら炎症はお腹の中ってことになりますね。1日に何回かマキロ〇を吹きかけてみてください。

  体力が低下していたせいもあるかもしれないから、栄養のあるものバンバン食べさせて!

 

この獣医さん、やたらには薬を出さないで、家にある人間用の薬で代用できる場合は(と言うか、実は犬用と言いつつ人と同じものだったりするので)、家にあるものを使わせてくれるのです。

実際、別の獣医さんにかかっていたとき、お腹の薬として出されたパッケージに「ビオフェルミン」って書いてあったことがありましたからね。

 

あいにく家にはマッキ〇はあるもののマキロ〇がなかったので、私は薬局に走りました。

母)マキロ〇ください!

店)同じ効き目でお安いのもありますが・・・(とマッキ〇を差し出す店員さん)

母)いいえっ!マキロ〇をください!!

薬局の方は同じ効き目とおっしゃいますが、実は大違いなのを私は知っていました。

 

ワンスケの耳の中がちょっと茶色っぽくなっていたときに、犬用のイヤークリーナーを切らしていて、

母)これでいいや

とマッキ〇で拭いたりしていたのですが、あるときマキロ〇で同じように拭いたところ、

母)あれっ?まずいかも・・・

赤くかぶれてしまったのです。

マッキ〇は安売りになっていて常にお手頃価格。対してマキロ〇は値崩れしないので倍以上の値段です。

使用した時の薬剤臭からも、「ホントウニ効キ目ハ同ジナノカ?」との疑問符はぬぐえず、

「犬の耳掃除はマキロ〇禁止、マッキ〇に限る」これが我が家の常識となっていました。

今のハンナの場合、マッキ〇では効果が望めません。そんなわけで私は不思議そうに見つめる店員さんに断固マキロ〇を主張したのです。

 

母)ハンナ~、お腹見せて~

猫なで声でハンナを仰向けにしてマキロ〇をスプレーすること1日数回。じゅくじゅくと黄色い膿が出てきました。どうやら効いているようです。膿が出てくるとともに、デコボコしていた腫れがひき、赤味も薄れてきました。

母)よかった~

炎症は外側だけだったようで、膿も徐々に出なくなっていきました。

 

獣医界には本当にひどい医者もいると聞きます。避妊手術したはずなのに生理が来たなんて話もあり、信頼できる獣医さんを飼い主が選べるかどうかで、犬生も飼い主の人生も大きく左右されます。

たいていは、家から最寄りの獣医さんがかかりつけになりますが、どうしても信頼できない場合は医者を換えるという判断も必要ですよね。

 

お陰様でハンナは傷跡もきれいになり、ピンクのお腹を見せて仰向けになって、床で背中をこするようにツイストするのが日課でした。

ハ)カホ~、カホカホ~(←これはハンナのたてる息の音)

母)ハーちゃん、気持ちいいの~?よかったね~

幸せそうにツイストを繰り返すハンナのお腹にふと目をやったその時、私は妙なものに気が付いたのです。お腹の内側から尖った何かが皮膚を持ち上げているではありませんか。

ハ)カホ~、カホカホ~

ハンナが左右に体を揺すると、尖ったものの表面を、皮膚がグリグリグリと撫でるのです。

母)うぇっ!何これ?骨?

その日の食事にアジを食べさせていたので、とっさに魚の骨でも刺さっているのかと思いましたが、どう考えても腸の内側から魚の骨が突き出しているなんてことはありそうにないし・・・。

ひと呼吸おいて思いついたのが、避妊手術時にお腹の中に異物を置き去りにされたのではないか?ということでした。

ハ)カホ~、カホカホ~!

  グリ~グリグリ~!

目を疑うような光景でした。

母)や、やっぱりヤブ医者っ?!

 

(続く)

CD「犬の唄」発売中!

★聴かれた方からの感想★

曲を聴きながら、昨年亡くなった我が家の保護犬、

そして、今まさに家を失っている子達に想いを寄せていました。

すべての子達が、幸せな犬生を送れる時が来ることを願ってやみません。

東京都 M.Oさん

 

      

 

     売り上げのうち1000円を保護犬の医療費として寄付しています

 

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