初代の犬と散歩し始めた頃からなのでもう25年になりますが、私の散歩エリア内では地域のおかあさんたちが、野良猫の世話をずっと続けています。
エサやりだけではなく、捕獲して避妊・去勢もし続けているので、うちの近所にいるのは、施術済みの印として耳を桜の花びらの形にカットされた大人の猫ばかり。かつてのように、シーズンが来るたびに仔猫を見かけることはなくなりました。それでもどこかで生まれたり、飼育放棄された猫がいると、場所を借りて里親会を開いたりもしていました。
そんなおかあさんたちのグループに、ネットを使った里親探しのノウハウを持ったAさんが加わって、それまで地元でポスターを貼るくらいだった保護活動はぐんと活性化が進みました。ところがしばらくすると、Aさんがグループから抜けると言い出したのです。「お金が儲からないから」と。
Aさんが去った後、かねてから雑貨店をやりたいと思っていたBさんが「自分が店舗物件を借りるから、そこを拠点にしよう」と申し出てくれました。
常々、メンバーが自宅で預かっている猫たちを一カ所にまとめて、世話をしたり、里親希望者とのお見合いができる場所が欲しいと考えていましたから、願ってもない提案でした。
それまでに貯めた資金と、メンバーからの臨時出資金も合わせて条件に合う物件を借りると、Bさんが雑貨店をオープン。お客さんが訪れるようになり、一角に設けた猫たちの保護スペースは、広さが充分ではないので徐々にリフォームをする計画でした。
ところがそのうちに雲行きが怪しくなってきました。リフォームが一向に始まらないのです。リフォーム代として渡したお金も、店頭に置いた猫たちのごはん代の募金も、どう使っているのかわからずじまい。のらりくらりとはぐらかされた上に、BさんはSNSで他のメンバーの中傷までし始めました。おかあさんたちのグループは泣く泣くBさんと縁を切らざるを得なかったのです。
こういった詐欺まがいの事例をいくつも見聞きして思うのは、「保護活動の目的はお金」という人間が残念ながら存在する、ということです。
当初は本当に活動を手伝いたい、動物たちを助けたいと思っていたとしても、ふとしたはずみで浮いたお金が手に入ると気づき、誰にも見とがめられずに使えることに気づき、借用書も交わしていないから返さないでいられることに気づく・・・。そうなったらやめられませんよね。
搾取された側はどんなに悔しくても泣き寝入りです。命を救おうという活動の中で、そんな罠が潜んでいたと知った時の金銭的、そして何より精神的ダメージたるや・・・。
保護活動にはどうしても資金が必要です。
お金のやりとりが生じたときには、支援する側・支援される側、どちらも「借用書を書く」「領収書を見せる」といったことを気まずく感じる必要はありません。もしそれを気まずく思わせるような相手だったら、近づかないことが得策でしょう。
ということで、CD「犬の唄」の販売状況は、誰に、いつ、何枚買っていただいたか、いつ送金したかの記録を、手書き→パソコン入力→プリントアウト(紙)にして残しています。
パソコンが壊れても紙があるので安心です!
紙、大事です。紙!
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原田K介のソロ弾き語りバージョンでお送りします。
保護犬たちとの日々から生まれた犬系ラブソング
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