野球雲10号で消えた球団特集

「羽ばたいた駒鳥たち~松竹ロビンス」で

「職業野球にかけた企業家たち」を

寄稿していただいた山際康之氏の新作です。

 

衝撃のタイトルです。

戦前、職業野球時代の影の歴史を丹念に調べ上げ

野球史のタブー化している部分を

ある意味、勇気のあるノンフィクション作品であります。

 

 

 

以下が、書籍の紹介文です。

 

*****************************

仲間が戦場に行くなか、

なぜ野球賭博に手を染めなければならなかったのか

戦時下の貴重な娯楽として国民を楽しませていた

職業野球に闇の手が伸びる――。

 

昭和11年、巨人軍、タイガースなど七チームによる職業野球リーグが発足すると、

連盟はすぐさま、大リーグで起きた八百長事件を懸念して、防止策を急いだ。

しかし、それをあざ笑うかのように、不正をはたらく選手が現れた。

そして、他のチームへと拡大の様相をみせていく。

選手たちを召集する巨人軍。苦悩する沢村栄治……。

なぜ選手たちは、連鎖するように次々と不正に手を染めていったのか。

 

戦時下の八百長事件を、

当時の資料や証言を丹念に積み重ねることにより追跡していくと、

浮かび上がったのは、今なお繰り返し起こるプロ野球界の不祥事の本質だった……。

賭博の予想に使われた野球雑誌をはじめ、

戦前・戦中の貴重な写真、資料、新聞記事を多数収録。

***************************

 

野球雲を作っていくうえで、野球史を直視することは

とても重要で大切なことです。

そして、本文に出てくる、「不祥事」をした選手の物語と

それを不祥事に加担しなかった野球人、球団、リーグ関係者との綱引き。

その、実名ときっとこの選手なのだろうという事実・・・。

心揺さぶられます。

 

戦後、名選手と言われた選手が実は加担していたこと、

ある記録で日本一の数字を出している選手の堕ちていく様子・・・。

本当の悪は何なのか?かくも人間の弱さ、当時の時代背景

もしかしたら、令和の世でも出現する可能性がある怖さ。

戦前、職業野球を続けていく苦労と苦悩。

読んでいくうちに、野球が大好きだからこそ、

冷静に読んでいかないといけない気持ちになる書籍でした。

 

プロ野球の歴史を知るゆえに

避けて通ることが出来ない重要な野球本です。

 

 

 

*********************************

野球雲チャンネルやっています!(Youtube)

 

野球雲はいつも古い野球とその周辺文化について書いています。
取材の裏話、泣く泣くカットした話、貴重な資料……
さらにディープな野球劇場はこちら↓
野球雲無料オンラインマガジン

 

データ協力 日本プロ野球記録

データ協力 たばともクラシックSTATS鑑賞

データ協力 篠浦孝氏