最近子どもを対象とした哲学書が出版されている。素晴らしいことである。

30年ほど前であれば、哲学することは恥ずかしいことであった。

たとえ哲学を学んでも、その通りに貫くことに意味を見出すことはなかった。

時代は変わり、哲学が求められるようになった。

あまりの節操のなさに嫌気がさしたからか?

それとも国際社会から孤立していくことをおそれてのことか?

良心的に考えれば、経済中心の発想から一歩前に踏み出したかということもできる。

意地悪く考えれば、経済競争に勝てないことが分かったからだということもできる。

いずれにせよ、若者が哲学を考える時代が到来したことを祝おう。

そして成人した後でも哲学を持ち続けてほしい。

今でも恥ずかしげもなく哲学を語る者からエールを送る。