父は母の何に惹かれたのかわからないが
すぐに気に入ったらしい
父は「あんなに金払いの悪い女はいない」と笑いながらよく言ってた
というのも
鉄工所の経営状態が楽な状態でなく
機械の代金の支払いに絡むことから社長は逃げていて
商社(担当:父)の対応を母に任せていた
父が検収や支払いの交渉にくると
母がやんわりとかわし続けた
学生時代は荒っぽいならず者から飲み屋のツケの取立てをしてた父も
にこにこと笑顔で迎えながらやんわりとかわす
母の粘り強い対応には苦労したようだ
父は母の対応に彼女の能力を感じたという
父はすぐに母をデートに誘った
当時恋人がいた母が躊躇するのも関係なく
父は様々な理由をみつけては強引に母を連れ出していった
父曰く
「自分から一生懸命に口説いたのはお母さんだけだ(笑)」らしいw
母が「恋人がいる」と父に伝えても
諦めるどころか、まるで気にするそぶりもみせず逢いにきたらしい
父はとまどう母を上手に連れ出してはデートを重ねた
ある日
母の恋人の母親が
母のこと(祖父が病気がち、兄弟多い、自営業)を知り
彼と母の結婚に反対しているのがわかった父は
「そんな男はすぐに別れてオレと結婚しよう」と
求婚した
とまどう母をよそに
父は自分から周りにどんどん挨拶していき
母が返事ができずに迷ってる間に
外堀は完全埋められていた
元の恋人とも正式に別れた母は
父との結婚を決めた
二人は皆に祝福され
あたらしい家庭を作った
約40年も前のことである