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- 【緯度経度】「韓国への歪曲・中傷」なのか
韓国政府から最近、筆者(黒田)の記事に対し「韓国と韓国国民、国家指導者」を「歪曲(わいきょく)」「中傷」しているとして、また抗議文が寄せられた(兪載雄・海外弘報院長名義)。「(貴紙の一部の記事やコラムは)両国の率直かつ未来志向的な関係にとって良いことではない」とし「強い遺憾の意と憂慮を表明」している。
そこで抗議文が問題視している4つの記事について、読者の判断をあおぐため韓国政府の具体的な批判内容を紹介してみる。
抗議文の順序にしたがってまず3月14日付、米議会での慰安婦決議案に関する韓国世論を紹介、分析した記事で、韓国メディアの大々的な報道に対し「連日のように日本非難を展開しながら“民族的快感”を楽しんでいる」と書いたことを「個人の主観的な感情が入った記事で、メディアの正道とは距離がある」と批判している。
この記事では、慰安婦問題と日本人拉致問題を関連させた朝鮮日報の記事を批判したため、朝鮮日報が「民族的快感などはない」とすでに反論の記事を掲載している。筆者としては参考にしたい。見方の違いであり、韓国政府と争う問題ではないように思う。
次に4月3日付、米韓FTA(自由貿易協定)合意に関連した分析記事。米韓FTAを高く評価し「任期1年足らずとなった政権末期の盧大統領は、未来志向的で実利的な米韓FTA締結で反米イメージを脱し、対米関係修復の道ができた」とした後、「しかし、対日関係は依然、過去に執着した観念的な日本非難ばかりで『反日情緒』からの脱出の兆しは見えない」と書いた。
ところが、これが「多くの韓国人らの健全な常識」を「感情的に行動しているように報道」した歪曲(わいきょく)だという。
正直に言って、この記事で韓国政府から抗議される意味合いが理解できない。全文をちゃんと読んでいただければ、筆者としては逆にほめられてもいい内容だと思っている。大統領ご自身のご意見を聞きたいものだ。
次に「3・1独立運動記念日」の大統領演説を紹介、解説した3月2日付の記事で「盧大統領にとっては最後の『3・1節』演説だったが、今回も反日色が濃かった。このままだと1965年の日韓国交正常化以降、歴代大統領の中では最も過去に執着した“反日大統領”ということになりそうだ」と書いたのが問題だという。
さらに結びで「盧大統領はまた、この地域での韓国の主導的役割と『われわれの力量に対する自信感』を強調したが、日本へのコンプレックス(被害者意識)ともいえる日本批判と『自信感』はどう結びつくのだろうか」と書いた「日本へのコンプレックス」がよくないという。
抗議文は「大統領が過去の歴史に対し日本の誠意ある姿勢と実践を強調」した演説内容に対するそうした批判は「読者の健全な判断を麻痺(まひ)させ、両国関係に水を差す」もので、歪曲・中傷になるというのだ。
最後に正月の1月3日付、特集記事「隣人たちが日本を見つめる目」のソウル発部分である「微妙に揺れる対日観」が「盧武鉉大統領は昨年中、20世紀の東アジア・イメージで『日本の侵略主義的傾向』をいいつのる“歴史タリョン(打令=嘆き節)”に余念がなかったが、この地域でもうそんな化石のような被害者意識は通用しない。韓国ナショナリズムは近年、全方位だ」と書いたのも、よくないという。
抗議文は、日本の中国やロシアとの領土問題を語る「日本の政治指導者に対し『歴史タリョンに余念がなかった』とか『ナショナリズム』だとか言うことができるでしょうか」という言い方で記事を批判しているが、韓国マスコミや知識人、政治家たちの領土問題にかかわる日本非難は、もっと露骨で激しい。
また日本には領土問題やナショナリズム問題で日本批判の“反日論者”はたくさんいる。
韓国政府の抗議文は「正当な批判はメディアの使命であると考えます」というから、筆者の記事は「正当な批判」ではなく「歪曲、中傷」だから許せないということのようだ。
しかし外国メディアの自国に深くかかわる問題で、この程度の分析、解説あるいは批判的論評が認められないというのは、いったいどういうことだろう。抗議文は「両国の率直かつ未来志向的な関係」を強調しているがまさに望むところである。筆者はすべてその観点から書いてきた。
それにしても不思議だ。大統領以下あれだけが“討論好き”といわれるのに、個々の記事について韓国政府から“討論”をもちかけられたことが一度もないのだ。かわりに断片的な引用による抗議文である。筆者としては引き続き紙面を通じ韓国と“討論”していくつもりだが。(ソウル 黒田勝弘)
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産経新聞の報道に対する韓国政府の立場
大韓民国政府は、韓国と韓国国民に関する貴社の歪曲記事が続いていることに対し、強い遺憾の意とともに憂慮を表明します。
貴紙の3月14日付の記事は、米議会の慰安婦関連決議案の動きに対する韓国メディアの報道に関して、「韓国は慰安婦問題で興奮状態にあり、民族的快感を楽しんでいる」と書いています。これは問題の本質から離れ、個人の主観的な感情が入った記事であり、メディアの正道とは距離感があると思います。
貴紙は韓日関係に関しても、「対日関係は依然、過去に執着した観念的な日本非難ばかりで、『反日感情』からの脱出の兆しは見えない」(4月3日付)とし、多くの韓国人らの健全な常識に対して、まるで感情的に行動しているように報道しています。
産経新聞はまた、日本から被害を受けた他国同様、大統領が過去の歴史に対して、日本の誠意ある姿勢と実践を強調したことに関しても「最も過去に執着した“反日大統領”」であるとか、「日本へのコンプレックス(被害者意識)」(3月2日付)によるものだと非難を加えています。
このような批判は、読者らの健全な判断を麻痺(まひ)させる内容であり、両国関係に水を差すと言わざるを得ません。
1月3日付の「隣人が日本を見つめる目」という見出しの記事でも、「盧武鉉大統領は“歴史タリョン(打令=嘆き節)”に余念がなかった、韓国のナショナリズムは全方位的だ…」と再び非難の矢を浴びせています。日本と、中国やロシアとの領土問題について語る日本の政治指導者に対して、「歴史タリョンに余念がなかった」とか「ナショナリズム」だとか言うことができるのでしょうか。
正当な批判はメディアの使命であると考えますが、韓国や韓国国民、大統領だけでなく、韓国メディアまでも意図的に中傷する貴紙の一部の記事やコラムは、両国の率直かつ未来志向的な関係にとって良いことではないという点を再度強調します。
海外弘報院長 愈戴雄(要旨)
http://www.sankei.co.jp/kokusai/korea/070602/kra070602000.htm
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【音楽の政治学】韓国国歌「愛国歌」 作曲者に親日疑惑?
「東海の水と白頭山が/涸れてすり減るまで/天の神の助けのもと/わが国万歳/無窮花(むくげ)の花、三千里、華麗なる江山/大韓の民、大韓の道、守りたまえ」
これは韓国の国歌「愛国歌」の歌詞だが、韓国で近年、その国歌の作曲者に対し“親日派疑惑”が出ているというのは、何とも皮肉な話だ。
“親日派”とは、韓国では今でもその人物の社会的評価を一挙におとしめる魔女狩り的な非難語である。ところが韓国国民が愛してやまない国歌「愛国歌」の作曲者・安益泰(1906~65年)が、実は日本統治時代に日本支配に協力した“親日派”だったとする疑惑が提起されているのだ。
安益泰は戦前、日本の音楽学校を出た後、米国やヨーロッパで音楽を学んだ作曲家で、夫人はスぺイン人だった。戦後もヨーロッパに滞在し音楽活動を続けた。リヒャルト・シュトラウスに師事し、カラヤンなどとも親交があった。数少ない国際派の韓国人だった。
彼の代表作は38年(昭和13年)、ヨーロッパで発表した交響曲「コリア・ファンタジー」で、その旋律の一部が解放後、韓国の国歌「愛国歌」になった。彼がヨーロッパで活躍した日韓併合下の1930~40年代前半は、彼は当然、日本国籍だった。
「コリア・ファンタジー」はそのタイトルからも分かるように、彼の祖国コリアへの愛情で創作された作品である。合間に合唱も入り、今聞いても感動的な交響曲である。
ヨーロッパで名声を博した彼にはさまざまな機会が訪れた。そのひとつが42年、ベルリン・フィルハーモニーの演奏会場で行われた、満州建国10周年記念コンサートでの自作の交響曲「満州国」の指揮だった。日独伊3国同盟時代で、ヨーロッパ中枢はナチス・ドイツの占領下にあり、アジアでは太平洋戦争(大東亜戦争)が始まっていた。コンサートは“日独友好の夕”だったようだ。
この安益泰による交響曲「満州国」の作曲、演奏の事実が最近、韓国の研究者によって明らかになり、「日本帝国主義への協力」という“親日派疑惑”が提起されているのだ。国歌の作曲者が親日派だったとは?
“親日派”については今なお、子孫の財産まで超法規的(?)に国家によって没収される韓国だけに、この“親日派疑惑”は韓国人にとっては大いに気になる話だ。
安益泰が祖国コリアを愛していたことは間違いないだろう。「コリア・ファンタジー」は名曲だし、「愛国歌」の旋律もいい。すべての国民に親しまれている。今さら作者の“親日派疑惑”を理由に捨てられない。とすると、もうこの種の日本がらみの過去ほじくりは不毛ではないか、ということになりそうだが、そんな議論はまだ聞かれない。(ソウル 黒田勝弘)
http://www.sankei.co.jp/kokusai/korea/070604/kra070604000.htm
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黒田さん 楽しそうですな~
- 黒田 勝弘
- “日本離れ”できない韓国