2年近く続けたナチュラルホルモン補充療法(NHRT)を中止しました。
補充していたのはプロゲステロン(女性ホルモン)、甲状腺ホルモン、DHEA、テストステロン(男性ホルモン)です。
化粧品発表会で倒れて救急車で運ばれるなど、30代半ばから体調不良が続いていた私。
1歳上の姉が乳がんで他界したこと、第二の成人式(40歳)を迎えたことをきっかけに、ホルモン量や栄養状態をすべてチェック、医師の勧めでホルモンの補充を開始しました。
結果、1年ほどは順調、その後は坂を転がるように再び体調が悪くなってしまったんです。
補充する前より調子が悪くなり、精神面でも落ち込みが目立つようになりました。
- 改善していたPMS(生理前緊張症)が悪化
- 生理周期が乱れ、たびたび不正出血
- 体調は補充開始前と同じ状態に
- プロゲステロン(黄体ホルモン)は補充量を増やしても数値が低下
悩んだ末、大学教授や著名なお医者さまたちに相談し、ナチュラルホルモンの投与を中止しました。
ナチュラルホルモン補充療法開始当初は効果抜群だった
上の写真は、当時私が処方されていたホルモンとサプリです。1回分です。
1か月7万前後は支払っていて、検査代や年会費などを含めると、1年間に100万円は超えていたはず。高額ですよね。
ナチュラルホルモンで検索してくる方って、まだまだ少ないです。
でも「その少数の方は更年期障害や婦人科系疾患で深く悩んでいる方じゃないかな?」と思い、きちんと書こうと思いました。
ナチュラルホルモン療法を紹介したときは、甲状腺、プロゲステロン、DHEA、テストステロンが低く、エストロゲンが過剰な状態でした。
補充開始直後はビックリするくらい順調で、魔法の治療のように感じました。
PMS(生理前緊張症)で生理前は浮腫んだり、太ったり、意味もなく悲しくなるような状態が、逆に生理前に体重が減るという現象が起きてビックリするくらいに!
甲状腺(サイロイドコンパウンド)を補充することで代謝が上がり、身体も動きやすくなって、なぜもっと早く治療を受けなかったのかと悔やむくらいでした。
ただ、残念ながら快適な状態も1年ほどで元通り・・・
- プロゲステロン(黄体ホルモン)は薬を増やしても基準値の10分の1に
- テストステロン(男性ホルモン)は補充しても計測不能な数値
- 睡眠の質が低下し、PMSが悪化、生理周期が乱れて不正出血
「ホルモン状態が悪くても生理だけは順調で、不正出血なんてなかったのに!」 「毎月7万前後の費用をかけているのに、どうして!?」
眠れないほど悩んだうえに、間違いとはいえ、数か月間も二重で薬代をとられていたということが判明。
ケトジェニックを教わっていた(当時)順天堂大学の白澤教授やナチュラルホルモン療法を行っている女医さん、有名なオーソモレキュラーの先生にも相談し、ホルモン補充を中止したのでした。
ナチュラルホルモン補充療法をやめてから
ホルモンの補充をやめるのは勇気が必要だったし、不安でした。
でも補充中止後、1か月で不正出血が治まり、乱れていた生理周期も正常に戻りました。
心配していたリバウンドのような症状もありませんでした。
止める際に主治医、他の先生方にも確認したのですが、私の場合はそれほど多い量を補充していたわけではないので、急に服用をやめても問題がなかったようです。
ホルモン療法がうまく効かない状態(体調が悪い状態)になっていたため、よくわからなかっただけかもしれません。
半年たった今は、ホルモンが効いていたころと同じくらい体調がいいです、動けます。
あとで書きますが、不調の原因は他であったことに気付き、改善したんですよ。
興味がある方は、あと少しお付き合いください^^
ホルモンを補充しても数値が下がった本当の原因
私がナチュラルホルモン補充療法を開始したのは、40歳になってすぐ。
ホルモンバランスがあまりに悪くて、当初は『足りないホルモンと栄養素を補充すればいいじゃない、それで解決するはず』と単純に考えていました。
何度も言いますが、最初は調子よくグングン数値が安定、そして急に数値が下降・・・不安に陥りつつも、冷静にじっくり考えるようになりました。 そして
- 栄養サプリやホルモンを補充しても効果が出ない理由は何か?
- なぜ食生活にもライフスタイルにも気をつけているのに体調が悪いのか?
ようやく原点を考えるようになりました。
身体にいい食事をして、睡眠もとって、ホルモンや栄養サプリをこんなにたくさん摂ってるのに、どうしてよくならないのか、根本から考えるようになりました。
調べて調べて「原因はホルモンをつくる臓器、副腎にあるんじゃないか?」と気付いたんです。
私は副腎疲労症候群(コルチゾール・スティール)だった
そう、私は副腎疲労症候群(アドレナルファティーグ)だったんです。
「副腎疲労」は日本ではまだ馴染みのない言葉ですが、海外では広く知られ、書籍や専門クリニックも多いようです。
Dr.クロワッサンでも副腎が特集されていたので、数年後には日本でも知られるようになるかもしれません。
以前の主治医も副腎疲労専門医を名乗っていらっしゃいましたが、私は元気に見えるために気付かれなかったようです・・・
『先生、私、副腎疲労じゃないかしら?』と相談したことはあったんですけどね。
とはいえ、時間はかかっても副腎疲労にたどりつけてよかった!
有名な副腎疲労専門クリニックで診ていただき、徹底的に身体を調べました。(コルチゾール検査、腸内フローラ検査、重金属検査、24時間蓄尿ホルモン検査)
結果、要は副腎が上手く働いておらず、ホルモンが作られないばかりか、コルチゾールというホルモンの材料としてプロゲステロンが使われていたということがハッキリしました。
だからプロゲステロンを補充しても、副腎に使われてしまって意味がなかったんです。
この状態をコルチゾール・スティールというそう。
ただ、コレにはいろんな意見があって、外から補充したプロゲステロンが副腎に使われることはないというアメリカの学会発表もあるみたい。
でも、自分自身の経験からいうと・・・材料として使われていたのかなぁと思います。
現に数値が上がらなかったので。
プロゲステロンの補充方法も私に合ってなかったのかもしれません。
私が通っていたクリニックはプロゲステロンはカプセルで飲むやり方(経口投与)。
でもドクター数人に確認すると、口をそろえて「プロゲステロンは経口摂取じゃなくてクリームで塗るべき(経皮吸収)だ」とおっしゃいました。
飲むタイプだから効かなくなった可能性もある(肝臓が代謝するため)んですって。
ナチュラルホルモン療法はやるべき?やるなら何歳から?
私の場合は、1歳年上の姉が乳がんで他界したことが、ホルモン検査のきっかけでした。
自分自身の不調も気になっていました。
さらに40歳からホルモン補充始めたほうがいいという本を読み「不調はホルモン補充で改善されるんじゃないか?」と光が見えたような気がしたんですよね。
自分の経験やいろんな方のご意見をまとめると ・ホルモン補充を開始するのはもっと上の年齢になってから ・本当に自力で出せなくなってから ・合成ホルモンよりナチュラルホルモンが安全、でも安易に投与すべきではない ということです。
・・・あ、私は今もナチュラルホルモン療法を否定してません!
今回の経験から「自力でホルモンが出せる可能性がある場合、安易に補充しなくてもいいかも?」と思うだけです。
なにしろ検査や諸経費、月々の薬代もえらく高額ですし、私には早すぎた、そして体調不良の原因が他にあったということなんです。
もっと年齢を重ねて本当に必要になったら、きっとまた補充します。
とにかく、今は自分の身体で日々研究と勉強の日々。
こういう経験が私みたいな低プロゲステロンで悩む女性の参考になったら、と思いました。
長くなりすぎたので、副腎疲労については後日書きますね。
副腎は腸内環境や体内に蓄積された重金属に激しく影響されます。 3グラムと小さいのに、ホントに重要な臓器なんですよ。