帰宅して玄関ドアを開けるとき3年前に死んだ愛犬の事をふっと思い出す。

 

車庫から玄関に向かうとき、家の中から「クン・・クン」と甘えた鳴き声がした。カギ穴に鍵を入れる段になると、ドア隅に鼻をつけて「クン・・クン。ワン・・ワン」と、鳴き声は激しくなっていった。

 

ドアを開けると、飛びついて迎えてくれるけど、直ぐに外へ飛び出して門扉まで行って、何を確認するのか知らないけど・・、何かを確認して、とんぼ返りで戻ってくる。それからアルジに再び飛びつき・・・やっと落ち着きを取り戻す。いつもそんなだった。

 

帰宅して鍵を開け玄関に入った時、今でもハルが居るような気がする。ピョンと飛びついて呉れるんじゃないかと思ってしまう。

そうだったら嬉しいのに・・・玄関の灯かりをつけながらそう思うこの頃であります。

プロフィール画像 毎日のお線香ありがとネ!


そんな感傷的な気持ちになってしまう晩秋の週末のことです。たまには温泉でもと思いたち那須の雲海閣という温泉宿へ日帰りで行ってきました。テレビなどで「ボロいい温泉宿」といって話題になっている温泉宿です。

那須インターで降りて那須湯本へ向かって30分程走ると有名な「鹿の湯」の傍へ来た。雲海閣の住所も電話番号もメモしてこなかったから場所の検討もつかない。仕方ないから、温泉神社のとなりの観光案内所で聞いてみることにした。

「あのー・・・雲海閣へ行きたいんですけど・・・。」と、聞くと、案内所の女性は「あ・あー・・・。」と意味深な反応をしながら、慣れた感じで場所を教えて呉れた。それでも、曲がるべき道を通り過ぎたりして、だいぶ手間取ったのち到着した。

猫君のお出迎えがありました。「イラッシャーい!」

 

ガラガラと玄関を開けて中へ入った。

 

フロントに「日帰り入浴料400円」と書いた紙と菓子缶、宿泊カードが置いてあるだけで誰もいない。当然「いらっしゃいませ!」の出迎えも無いわけであります。仕方ないから400円を菓子缶に入れてそのままお風呂へ直行することにした。「これでいいんだよな!」と思いながら無人の廊下を進む。しかし初めてで何処がお風呂場だかわかりません。結局「スミマセーン!」と大声で叫ぶことになってしまったわけで・・・ご主人(?)は廊下で掃除中だったようです・・・掃除の手を止めて丁寧に教えてくれた。

この階段を下りて・・・

トンネルの渡り廊下を抜けて・・・「かなりふるびてますなー!」

裸電球が冒険気分を盛り上げてくれてますぞ!

さらに急な階段を降りてと・・・

やっとお風呂場に着いた。そこそこ長い道のりでした。

「白のれん」が男湯で「赤のれん」が女湯です。マア、解りやすい。

服を脱いで、ガラガラ・・・ガラ

湯舟です。白濁した硫黄泉。

右のガラリが壊れたらしくブロックで一時補修?(おそらく補修完了だろうな)・・・右の湯舟はぬるめ(42℃ぐらい)、左があつ湯で45℃ぐらいだそうな。中央の木栓の緩め具合で湯量を調節しているようで、チョット触ってみたけど、あんまり変化ナシだった。ドバーッど出たら怖いのでチョット触っただけだったからな・・・。

温泉効能書によると、源泉は「鹿の湯」と「行人の湯」の混合泉で湯温は45℃。筋肉痛、関節痛、五十肩、打撲、捻挫、関節リュウマチ、筋肉痛、胃腸病、軽い高血圧、軽いコレステロール血症、軽い喘息または肺気腫、痔、糖尿病、ストレス、不眠症などなど効能豊かな温泉のようだ。確かにお湯はいい!

この宿から30分くらいの距離(別荘?)に住んでいるという初老の人と一緒になった。「平日に来ると良いよ!一人占めだから。」なるほど、今日は日曜日だけれども、駐車場に車が4~5台、宿内にざわめきは無い。平日ならなおさらだろうな。

 

入湯料は安いけど、高速料金で6千数百円、おまけに腕時計を脱衣篭に忘れた..。

高くついた日帰り温泉だったなあー。

 

<おしまい>

 

<追伸>

あれから、3~4ケ月後、年も明けた2022年2月末のことです。ハルの狂犬病予防注射の案内が来た。

考えて見たら火葬はしたけど、市に死亡届は出してなかった。

人間がコロナの予防接種にチマナコになっている中、犬には狂犬病の予防注射の時期が来たのでありました。

 

以上