「宗教2世問題」を扱うNHKスペシャル2回シリーズ、
ドキュメントとドラマ見ました。
NHKプラスで、1回目のドキュメントは配信残り2日くらいなので
未視聴の方はぜひ。
Nスペのドラマで、まず驚いたのは
森山未來さん
田中麗奈さん
河合優実さん
映画やドラマで主役級の方々が
3人もメインキャストだったこと。
更に脇を固める役者さんが
萩原聖人さん
吹越満さん
渋川清彦さん
宗教2世問題に関心のない方も
ドラマ作品として興味を持てたのでは?と思います。
危険なカルト思想や2世の生き辛さを端的に現す、
数々の短い台詞も印象的でした。
1世の母親や、誰のことも
悪者として描いていなかった配慮も感じました。
⚠️ここから若干ネタバレあり⚠️
家出した娘は(自罰のため?)緊縛の世界に足を踏み入れます。
信条による親からの身体的な虐待は描かれなかったけれど、
「罪を犯したら身体的苦痛を伴う罰を受けねばならない」
という、幼少より受け続け
刷り込まれたであろう「懲らしめの鞭」が
間接的に描写されてると感じ、胸が痛かったです。
お父さんが強引に提案した初めての家族レク。
たった一度きりの楽しい思い出。
そういえば親族全員信者のリアル3世の子が、
家族レクや家族旅行の経験が一度も無い!って
悲しげに言ってたのを思い出しました。
ドラマ内容が切なくて、思い出す記憶も切なくて。
***
Nスペのドキュメントで、最も印象に残ったのは
旧統一教会の現役2世信者たちが
「信者の人権を守る二世の会」
という団体を立ち上げたことです。
教団を擁護するための団体ではない、とのこと。
“信じない”人の気持ちを知りたいという動機で、
内部では分からない意見にも耳を傾けたいと
元信者との対話を重ねる活動もしてるそうです。
「内部から変わるべき所は変えたい」という発想は
たぶんエホバの証人現役2世信者には無いんだろうな……
何より組織がそんな活動は許さないだろうし
内部から変わるにしても、統治体より先に発言するなら
僭越行為として断罪されてしまうでしょう。
旧統一教会で苦しんだ2世と、幸せを感じ活動する2世。
両者の対談は穏やかながらも、
分かり合えないもどかしさがあり。
現役信者側は
教団の責任や教義に問題があるのではなく、
「個別の家庭問題」という見解が前提のままで。
エホバの証人も同じ。
去った者と残っている者、深い深い溝を感じます。