Die Sünderin 記憶を埋める女
Petra HammesfahrDie Sünderinもし心臓に欠陥があり、いつ死んでもおかしくないと言われた子供を産んだとしたら、母親はどうするのか。母親はその女の子に没頭する。病院に泊まり込み、看病する。宗教にはまり、禁欲的生活を家族にも強いる。女の子には歳のそう変わらない姉(コーラ)がいた。病気の妹が生まれてから、彼女の家庭から、クリスマスも誕生日もなくなった。音楽も絵本も、甘いお菓子でさえも。お菓子を食べると、妹が病気で苦しんでいるのにお前はなんてことを、、、神の罰が下る!!と。小学校に上がる時、父親がランドセルと新品の洋服を買ってきてくれたが、母親は洋服を切り裂いてしまう。お前の妹は小学校さえも行けないんだから、、、と。叔母からクリスマスに届いたチョコレートを父親がこっそり寝室に持ってきてくれて食べろと勧めてくれた。恐る恐る食べ始めると母親が部屋に入ってきて、ものすごく怒り狂う。その母親に逆らえない父親。コーラは罰として、その日の夕食を与えられなかった。コーラが中学に入った頃、母親は彼女に少しづつ家事を任せていく。買い物に行くため少しお金を自由に使えるようになる。軽い気持ちで万引きをし、それが常習化していく。お菓子を買い、こっそりと食べては、妹が死んでしまうのではと罪の意識にかられ、妹の様子を見に行く。母の体が弱って行くようになると、妹の世話もするようになる。ある日、妹の世話をしていると、妹が話しかけてきた。びっくりした。妹は寝たっきりで話すこともできないと思い込んでいた。しかし妹は病院での生活も長く、テレビを見たり、本を読んだり、同室の人々の話を聞いたりで、禁欲的生活を強いられてきたコーラより、はるかに世間を知っていた。妹は病気で外にはでられないが、恋に興味があった。そして姉のコーラに外での経験を話すよう頼む。コーラは自分が男性に恋をすると言うわけではなく、妹に話すため、男性と付き合う。事件は彼女が結婚をして息子も4,5歳になった頃、湖に遊びに行き、そこで隣でグループで遊びに来ていた一人の男を狂ったように刺し殺したことから始まる。ドイツ語の題名は ” 罪人 ” だが、日本語に翻訳された題名は ”記憶を埋める女”内容はまさしく 記憶を埋めている女だ。記憶が曖昧で名前も本名なのか、あだ名なのか、誰が誰なのか、コーラ自身もわからない。刑事がそれを引き出し、捜査し、真実がわかるのだが、、、生まれてずーっと病気で生死をさまよい、ベット生活を余儀なくされた妹の成人した女性としての気持ちを考えると、せつない。