いよいよ、北米ワールドカップがスタートした。

世界中の選手が、四年に一度のあの舞台に立っている。 

忙しい日々の中でも、サッカーを見る時間をなんとか生み出そうとしている自分がいる。

 

 

考えてみれば、自分の人生には、いつもサッカーがあった。

小学校のころは、キャプテン翼に憧れて、一人でボールを追いかけていた。

中学では選抜に選ばれた。 その中で特にうまいわけではなかったけれど、 自分はそれなりにやれる方だと、どこかで思っていた。

 

その自信が崩れていったのは、高校に入ってからだ。 

うまい人間が、まわりにごろごろいた。 思うように伸びず、辛い時期が続いた。

 

アメリカに渡った直後の語学学校では、世界中から来た選手たちとボールを蹴った。 

言葉が通じなくても、目だけで意思が通じる感覚を知った。 

世界中の仲間と肩を組んで、日が暮れるまでみんなでボールを追いかけた。

 

大学に入ってからは、アメリカ人の体の大きさとスピードに圧倒された。 

今までとは全く違うサッカー。 まるで歯が立たない相手と、当たり続けた。

 

技術や気持ちの問題じゃない。 体格という、どうにもならない壁。

高校までは、優勝やトップという言葉が、少しだけ手の届くところにあった。 

でも世界では、その感覚すら味わえない。

 

上には上がいる。 いや、上の世界がそもそも違う。 そんな感覚を、初めて味わった。

 

絶望だけじゃない。 

サッカーは、自分にたくさんの仲間もくれた。

 

社会人になってからもフットサルを続けて、 そこで出会った仲間とは、結婚式に出るような関係にもなった。

仕事やプライベートで辛い時期があっても、 一緒にボールを蹴るフットサルの仲間が、癒してくれた。

 

同じボールを追いかけた時間は、 肩書きや損得とは別のところで、人をつないでいく。 

そういうつながりは、何年経っても残る。

 

キャプテンとしてチームを動かした経験も、大きかったなと思う。

どうすればチームが伸びるのか。 誰を、どこに置くのか。 この相手に、どう勝つのか。

 

戦略を考え、成長する仕組みを考え、人を見る。 

あのころ夢中でやっていたことは、 いま経営でやっていることと、驚くほど似ているなと思う。

 

チームを作る。仲間を作る。 勝てる形を設計して、上を目指す。 

そして、上には上がいると知りながら、それでも前に進む。

 

会社も、同じだなと思う。 

上を見れば、いつだって自分たちより大きくて強い相手がいる。 

そのうえで、仲間と一緒に、自分たちなりの闘い方を探していけばいい。

 

サッカーは、自分にとって人生の一部だった。 

そしてたぶん、いまの経営観の原点でもあるんだろうな、と思う。