今日は長野で、月に1回のASK Holdingsの経営会議だった。

 

事業数は15。 KPIの進捗を一通り確認するだけで、けっこうな時間が過ぎていく。

そこから各チームが挙げた議案を議論していくと、毎回1時間半から2時間。 だいぶ長いこと続けている運用だけれど、毎回しっかり中身が詰まる時間になる。

 

 

事業をまたいで議論できる場所は、結局ここしかない。 だからこそ、この月1を大事に積み重ねている。

 

■忙しい事業と、そうでない事業

15も事業があると、当然、波がある。 忙しくて回りきらない事業と、少し余裕のある事業が同時に並ぶ。

その差をどう埋めるか。 余裕のある事業から、回らない事業へ人を派遣することもあるし、足りなければ採用に動くこともある。

 

ここは毎回、わりと生々しい議論になる。 誰を、どこに、どのくらい動かすのか。 事業の境界を越えて、ヒトという一番動かしにくいリソースを動かしにいく。

会社全体の地図を持っていないと、ここの判断はできない。

 

■役職ごとに、見える範囲を合わせていく

最近の経営会議で意識していることが、もう一つある。

役職ごとに、何が見えていて、どこまで語れているか。 そのレベル感を、定期的に合わせにいく作業だ。

 

担当者として語るのか。 事業責任者として語るのか。 それとも、会社全体を見ながら語るのか。

同じ数字を見ても、立っている場所によって意味が変わる。 そして、立っている場所は、本人の意識だけで決まるものではない。

 

「役職に応じて、何を見て、どう語ってほしいか」を、こちらから言葉にしていく。

これをやらないと、立場と発言のレベルがずれたままになる。 キャリブレーションというのは大げさだけど、感覚としてはそれに近い。

 

■「回す側」の経験を、どう渡していくか

そして最近のテーマが、この経営会議そのものを、若手にどう回してもらうか、ということ。

参加するのと、回すのは、まったく違う筋肉を使う。 議題を組み立てる。 時間配分を決める。 誰に何を聞き、どこに議論を寄せていくか。

 

回す側に立って初めて、見えるものがある。 というより、回す側に立たないと、絶対に見えないものがある。

だから、いまは少しずつ、一部のテーマや時間を若手に任せはじめている。

 

最初はもちろん、ぎこちない。 予定の倍の時間を使うこともあるし、議論が拡散することもある。 でも、それはたぶん必要なコストだと思う。

 

■痛みを伴う場が、いちばん人を育てる

15事業のKPIを毎月ひっくり返して見ていく、というのは、正直、楽な運用ではない。 でも、ここでしか身につかない視点がある。

事業の境界を越えてリソースを動かす感覚。 役職に応じて、自分の語り方を選ぶ感覚。 そして、場全体を回すという感覚。

 

痛みを感じながらも続けている、この月1の場が、たぶん次の経営層を育てる場所になる。

参加する会議から、回す会議へ。 静かに、でも確実に、その移行を進めていけたらと思う。