携帯電話のGPSデータをプロットすることで、人の動きを可視化している動画があります。

これは3.11の大震災の際の人の動きを動画にしたものです。



これを見ると震災の日の人の動きがよく判ります。

早朝からどんどん人の流れが多くなり、朝8時半頃に最も多く動いているように見えます。

これは通勤時間ですね。

その動きが地震が起きた瞬間から、止まります。

いや、止まっているように見えるだけで、実はゆっくり動いているんですね。



これを見て、どんな感想を持つでしょうか。

私も色々な感情を持ちましたが、いま一番感じていることは、現代に生きる人間の生活の速さです。

テクノロジーが進展し、我々の移動スピードは急激に速くなりました。

それにあわせるように我々の経済活動や生活のリズムも速くなりました。

インターネット等の情報インフラの発展により、昔では何日もかけていた仕事が一瞬で片付くようになりました。

効率化はますます進み、経済は大きく成長しましたが、一方で我々の生活もこれにあわせて効率化され、忙しくなってしまった。



止まっているように見える震災後の人の動き。

実は、これが本来の人間のスピードなのではないのか。

そんな気持ちになりました。



経済発展。

これは人間が生きるために必要なことではありますが、何のための経済発展なんでしょうね。



先日行った京都高台寺の庭園。

僅かな時間でしたが、静かな時間とともに、心の安らぎを得られた気がしました。

今の日本人にあのような庭園を作ることは疎か、楽しむ余裕を持つことすら、どれぐらいできるのか。


震災で失った人の速度。

これを機に、経済発展の目的を改めて考えてみる必要があるのではないでしょうか。