買いたいけれど、買いたくない漫画。
三回目はトリコです。
何より、その発想が新しかった。
作者の独特のセンスが、また良かった。
「釘パンチ」って、独特なネーミングセンスですよね。
島袋光年のセンスは、なかなか他には無いセンス。
最近の漫画に良くある流れとして、第一部と第二部に分かれるケースが多いですね。
これは、ドラゴンクエスト3でいう、上の世界と下の世界の流れです。
で、トリコ。
第一部は良かった。
面白かった。名作の序章だった。
で、みんなが期待した第二部。
さあ、どうなるか。。。つまりグルメ界ですが。。。
。。。え?
え???
どうして???
ってくらい、ダメになります。
普通、漫画がダメになるケースって、無駄な時間稼ぎが半分。
あとはインフレになりすぎて、収拾を付けれなくなるケースが半分です。
でも、このトリコは、例外的に違います。
作者に悪気があったわけじゃないし、時間稼ぎをしたかったわけじゃない。
インフレな部分があるにはありましたが、そこが原因で悪くなったわけじゃない。
とにかく、ごじゃごじゃになりました。
これは恐らくですが。。。
作者は第二部の事、あまり考えてなかったんですね(笑)
たぶん、なんとなくボスキャラは、アカシアってのは決まっていたんですよ。
で、7人の王くらいは決まっていた。
あと、ハギレハギレで、設定を考えてはいたんです。
さいはての地とか、アカシアのコースとか、裏チャンネルとか、食霊とか。
でも、全体に纏まるレベルでは無かった。
で、纏めきれずに、ごった煮の鍋みたいになった。
あと、主要メンバーのはずの四天王(ゼブラやココ、サニー)を、ほぼ完全無視したりで、結果わやになりました。
最期の方は、もう二狼と三虎頼みでしたね。
でも、それなら、人間界からそれで良いじゃんっていう(笑)
これは、今連載中のワンピースにも通じるのですが。
第二部になったからといって、新しいキャラをバンバン出したり、新しい設定をバンバン付けるのはダメなんです。
あくまで、オールドなキャラと、オールドな設定を大事にすべきなんです。
オールドな部分を掘り下げるのです。
じゃないと、話がまとまらないし、読むのが面倒くさくなります。
惜しい。
あまりに惜しい。
名作になる可能性は、充分秘めていた漫画でした。
恐らく、作者自身が一番がっくりしたはずです。
