昨日のブログの続きになりますが。
今は中国に輸出している植木ですが、その昔、中国から「百日紅(さるすべり)」の輸入が、ちょっとしたブームになったことがありました。
百日紅は、日本では大きくなりづらい樹です。
ですが、中国の南方の方には、日本の百日紅より、遙かに大きい百日紅が沢山あるのですね。
百日紅は、和風庭園では面白い立ち位置の樹でして。
言葉で表現するのが難しいのですが、「代わりが無い樹」なんです。
例えばですが、松の代わりには槙がありますよね。
梅の代わりには、蝋梅があります。
つまり、百日紅には「似た様な樹」が無いんです。
で、当時、けっこう価値があるとされていたんです。
百日紅は大きくなり辛いというのも、価値があった原因の一つだと思います。
そこに目をつけたバイヤーが、中国から大きい百日紅を引っ張ってきたんですね。
中国の百日紅は、気味が悪い程大きいですから。
さて、そんな中国産百日紅でしたが、ほんのちょっとブームになって、すぐ下火になってしまいました。
理由はと言いますと、あまりに大きすぎた(太すぎた)んです。
百日紅は、太りにくいからこそ、太い百日紅には価値があったんです。
ですが、この中国産百日紅は、あまりに太すぎて、ドーピングみたいな気持ち悪さがありまして。
で、「やっぱりこりゃだめだ」というか、「少し反則だよね。。。コレ。。。」という空気が、どことなく業者(プロ)の間に漂いまして。
いつの間にか、市場から消えてなくなってしまいました。
剪定屋千角HP http://senteiya-senkaku.sakura.ne.jp/
