久しぶりにタイヤの話でもしようか。

 

ブリヂストンのS23は、まだ走らせた事は、ないが

 

たぶん S22から大きな進化は、ないと思っている、

 

何故なら 優れたタイヤというものは、

 

履く前から独自のオーラを放っているからだ。

 

S21には、それがあった

 

見ただけで履きたくて履きたくて仕方ない

 

衝動にかられたのを今でも憶えている。

 

S22もS23もそれがない、

 

S21は、操舵によっていくらでも

 

乗り手が曲げていけるタイヤだった。

 

余計だったのは、前が曲がりすぎるから

 

オーバーステアにならないように

 

リアタイヤで旋回の足を引っ張るようにしたところ。

 

僕の場合 コーナー立ち上がりの

 

アクセルを全開にするところで

 

リアを巻かせてフロントのアンダーを

 

プラス、マイナス0にしてるんだけど

 

リアが巻かないから それをやろうとすると

 

バイクが横っ飛びするんです。

 

RSシリーズは、特筆するところは、ないものの

 

リアの巻きは、できるタイヤだった。

 

でも これは、開発陣の狙ったところで

 

公道を安全に走ろうとするならば

 

必要な性能なんです。

 

S21になくてS22には、備えている性能があって

 

それは、(行動用スポーツタイヤとして)高いグリップを

 

持ちつつ、リミッターが組み込まれているところなんです。

 

コーナリング時 早い段階で乗り手のミスや身勝手な操作

 

未熟さからくる無理なスピードに反応して

 

アンダーが出やすくなってるし

 

無理なスピード、体勢でアクセルを開けた時に

 

素早くリアが出るようになってます。

 

それらのエマージェンシーコールに対し

 

高いグリップで回避コントロールができるのです。

 

無理なスピードでコーナーに進入しアンダーになる、

 

コーナーが曲がらない

 

立ち上がりで素早くアクセルを開けたら

 

リアが滑る、というふうなタイヤの行動は、

 

スキルの無い人からしたら 

 

「グリップの低いタイヤ」という評価にされる。

 

けど違う

 

あくまでも S22は、

 

「グリップ任せの乗り手」を転倒から守ろうと

 

素早くリミッターを効かせているだけなのです。

 

まぁ 言い方を変えれば

 

「融通の利かないタイヤ」とも言えるわけですが

 

安全な公道用タイヤとして

 

自分の仕事していると言えるでしょう。

 

一度 鈴鹿サーキットをS22で走った時

 

S22にこう断りをいれたんですよ、

 

「この先のコーナー ちょっと高いスピードで

 

深く旋回するから 手ださんといてな

 

大丈夫!俺の腕なら問題ないから!」と。

 

それで そのようにコーナー進入しようとしたら

 

即座に「めっ!」と言わんばかりに

 

即アンダー

 

「あららららら~ やらせて~な~」となったわけだけど

 

オーバースピードでアンダーが出たんじゃないんです

 

「やらせてもらえなかったんです」S22に・・

 

その時 笑えてきたんですよね

 

「お前 ほんまに過保護やなぁ~」って。

 

あ、俺タイヤと喋って笑ってるし 変態かよ~と思ったら

 

余計 笑えてきて。

 

と言っても 本当に言葉に出して話てないですよ

 

乗り方と走らせ方で語りかけて

 

挙動で返答してくるって感じです。

 

S22で走ると 絶対アンダーカウル擦らないんですよ

 

そういう走り方させてくれないから。

 

ところがスーパーコルサやR11を履くと

 

カウルに穴あくんとちゃうかってぐらい擦るし

 

フレームスライダーまで擦っています。

 

タイヤにリミッターが無いという事は、

 

こういう事なんです。

 

やりたい走りがいくらでもできるけど

 

タイヤは、守ってくれません

 

グリップが破綻した時は、転倒です。

 

いわゆる自己責任です。

 

安全の性能というのは、

 

単にグリップが高いということだけでは、ありません。

 

危険領域に入る前にタイヤが止めてくれる

 

それが 安全なタイヤだという事です。

 

僕がお客さんにS22をお勧めする理由は、ここにあります

 

最初にS22は、S21程じゃないと書きましたが

 

それは、S21の操舵による旋回性が

 

一般のライダーには、必要ないから

 

省かれたかもしれませんね

 

同じ意味では、S23の売りである

 

エッジの剛性アップも同じなんじゃないかと思っています。

 

普通に公道で使用する一般ライダーが

 

S22のエッジを使っているのかと

 

言われればNOです

 

おまけにSシリーズをサーキットで使用する人が

 

多いのかといえば それもNOです。

 

じゃ 何のためのエッジの剛性アップなの?と

 

思ってしまいます。

 

僕的にS22のエッジが弱いと思った事は、一度もなくて

 

それは、なんでかというと

 

(S22の)エッジ付近を使用する時は、旋回中で

 

あくまでも 一番リアタイヤに負荷がかからない時なんです。

 

いわゆるタイヤ的には、「待ち」の時間

 

当然 無理な体制からアクセルを開けると

 

直ぐにアンダーかリアが出ます

 

だから「待ち」からしっかりと旋回が終わって

 

路面がエッジから離れていくところで

 

ワイドオープンというわけです。

 

つまり S22の求める走りをしているから

 

エッジに負荷がかかる事は、ないんですよね。

 

と 書いていて気付きました

 

なるほど そうか

 

一般のライダーは、フロントの操舵もしないし

 

旋回がまだ終わっていない段階で

 

アクセルを開け始める傾向にあるから

 

エッジ付近に負荷がかかるのか~?(知らんけど)

 

エッジ剛性のアップがコーナリング性能に

 

何かしら 良い影響を与えていたらいいんですけどね~

 

しかし あらゆる乗り手がいるバイク界と

 

開発陣の思うS22の弱点となるエッジ性能の向上は、

 

一致するものなのでしょうかね・・・

 

更なるレイン性能向上は、間違いないみたいですが

 

個人的には、

 

S21の時みたいに わくわくするタイヤを履いてみたいものです。

 

もう あんな尖がったタイヤが

 

世に出る事は、ないのでしょうかね~

 

ちなみに

 

ピレリのスーパーコルサとは、

 

一回も喋った事ないです

 

だって あいつ外人やもん。

 

自分のやりたいように走って

 

やりたい事できたら 誉めるでもなく

 

「あぁ・・それできるんや」って思うだけ。

 

別にタイヤからも「僕 こんなんも出来るで~」とも

 

言ってこないし、聞きもしない

 

お互い 別々に仕事するだけって感じ。

 

やっぱりタイヤは、国産だね!