今日は、雨・・・部品待ち・・・やる事なし・・・


暇つぶしに書いたので 時間があったら読んでね。


長いよ。






最近 中型車のご依頼が多く 青春時代を共に過ごした僕としては、


自然と胸が熱くなります。


もちろん 当時のレーサーレプリカって車両は、めっきり少なくなってしまい。


中々お目にかかることは、ありません。


そこにNSRや自分の走りの原点であるCBR400RRが入庫したのですから


自然とその時代を思い起こすのも理解して頂けると思います。



僕がレースを始めて最初に買った新車がホンダCBR400RRでした。


出場クラスは、今は、もうありませんが


SP400(SPは、スポーツプロダクションの略)


その後、乗り継ぎ、乗り継ぎで7年間に3台CBRを購入しました。


初期型(新車)で腕を磨き、勝負時に後期型(中古)


、更に上を目指し後期型を新車で購入。


エンジンメンテナンスは、半年に一度ヘッドのオーバーホール、


シーズン終了とともにフルオーバーホールといった感じでした。


サスペンションは?となりますが、当時 オイル交換は、していましたが


当時は、サスペンションのオーバーホールといった概念がない時代で、


2年に一度ほど 新品のリアショックに変えていました。


後期型を乗っていた辺りから「スクーデリアオクムラ」さんの


サスペンションメンテナンスサービスが始まり、一度してもらいましたが


その時は、よくわかりませんでした。


周囲も「それで速くなるのかぁ?」って眉唾的な感じでしたから。



バイク、レースブームも若干 鎮火気味でしたが


それでも各メーカー共、気合いが入った車両を販売していました。


ホンダは、CBR、RVF、VFR ヤマハは、FZR スズキは、GSXR、


カワサキは、ZXR。


各車のポテンシャルは、ほぼ横一線でしたが、


ある一台のバイクが発売された事で 一気にその均衡が破れました。


そうです、


カワサキZRX400RSP


FCRキャブレター、クロスミッションを標準装備しキットパーツに


初のラムエアシステムを採用してきました。


当時、SP400のレギュレーションは、結構厳しく、


サスは、前後スプリングのみ、キャブは、変更不可(直キャブ+セッティングのみ)


ミッション変更不可(ファイナル可)、エンジンに関しては、マフラー交換のみ、


後は、タイヤ、ポジション関係のみ交換可(ブレーキ、ローター交換不可)


といった具合です。


但し、ベース車両に標準装備されている物に関しては、問題なし、


つまりベース車両の装備が結果にかなり反映してくるのです。


このZXRは、正に勝つ為に生まれたカワサキ気合いのバイクなのです。


もちろん、かなり不公平になるので


その後レギュレーションが改定され、キャブ、ミッション、ラムエア用にダクト追加が


可能となりました。


その後、ヤマハFZR400RもSP設定でFCRを標準装備にしてきました。


しかし、付け焼刃的な感じで


ZXR400の絶対的なパワーの前では、日陰の存在です。


そして、多くのライダー達が皆、ZXR400に乗り換えていきました。


そうですねぇ・・・100台いたら85台ぐらいZXR、


後の15台ほどをヤマハ、ホンダ、スズキが分け合うといった具合です。


カワサキとヤマハに比べ、スズキ、ホンダは、マイペース・・・


スズキに関しては、「別に興味ないし」的な感じで、


ホンダは、どうでしょうか・・・当時SP250クラスでNSRが席巻していたので


どうでも良かったのでしょうか。


まだまだ時代は、2スト全盛でしたし、4耐で勝つのは2ストマシン


でしたから。


いやいや、レギュレーションが変更になったから ええやんか!と


思う方もおられるでしょう。


確かにCBR用のFCRも販売されましたが、ただCBRに装着


できるようになっているだけ、かなり無理矢理的に


インシュレーターがめっちゃ斜めやったんです。


セッティングに関しては、一切参考


データー無し、当たり前なのですが、今まで負圧のCVキャブを


使用していたライダーからしたら、まともにFCRのセッティングが


出来るわけありません、


何より、付属のセッティングパーツ何付けても まともに


走らないのです。


CBR用のFCRがデリパリーされて皆、我先に、と


購入しましたが(僕も)その日から


まともに走っているCBRは、サーキットから消えました。


もちろん、現在のようにネットなんてないから情報なんて


皆無、噂だけが虚しくパドックをさ迷っていました。


ここが問題なのです、ZXR,FZR共に市販状態からFCRが


装着されているので、セッティングが容易でそれに付随した


レースキットパーツですので大きく外しようがありません。


その為、扱い易さとパワーの両立が実現しているのです。


その後も、うさんくさい ラムエアボックスとか この針を着けたら


バシっと走るとか売っていたけど、 どれも使い物に


なりませんでした。


そうこうしているうちにGSXRをサーキットで見かけることは、


なくなりました。



RVFも少数派でしたが あるチームが精力的にFCR+ラムエアシステムを


導入、開発していました、ライダーの力量も手伝い


上位を走行していました、まぁ一台だけですが。


RVFは、VFRがF3クラスで先立ってFCRを使用していた為、


若干なりデーターがあったようです。


ただV型のFCRは、かなり高価 確か・・50万近くしていたのでは、


と記憶しています。


見た目以外 特筆する事のないバイクですが


V型のフラットなエンジン特性のせいか


やたら雨の日に乗りやすいバイクで雨の日には、特に


活躍していました。




で、FCRのセッティングに疲れ・・・・正直どうでもよくなりました。


僕自身 試行錯誤し、 そこそこは、走るようになりましたけど、


それでも 何か違うような気がして モヤモヤする毎日を


送っていたのです。


そんな時、ふ・・・と 少年ジャンプの裏表紙で見つけたのです・・・


「ブルワーカー」!


直ぐに購入を決めました。


・・・・そんなわけありません。


しかし ある日出逢ったのです!


スポーツ走行の時、パドックであの人に!


彼のCBR400RRは、真っ赤に塗られておりキレイでした。


そして、彼のお友達のRVFも真っ赤に塗られ


お二人共かっこよかった、


話かけると お二人共 とても大人で紳士な方で


当時お二人共20代後半で僕よりお兄さんでした。


びっくりしたのは、彼等のバイクには、FCRが着いておらず


ノーマルのCVキャブでした。


後期型のHRCキットパーツには、ノーマルのエアクリーナーボックスに


ダクトを追加したラムエアシステムと同時に専用のセッティングパーツも


販売されているようで


それを着けておられるとの事でした。おまけに


「けっこういけるでぇ~」と彼。


お二人共速いのは、コース上で知っていた、


もちろん 彼等の技術もあるでしょうが、マシンがしっかり


走っていなきゃ無理なタイムです。


その時 なんか 今まで喉元につっかえていた物が取れた


気がしました。


そんで、


FCRやぁ~めた!


直ぐにHRCのパーツを注文し(これが全然安い!)


装着後、走ったら


すんごぉ~い走りやすいっす!


確かにFCRと比べたら ストレートじゃ勝負にならんだろうけど


そでもいい!この扱い易さを武器に戦おう。


虎になる 俺は、コーナリングの虎になるぞ!


そして、時は、流れ・・・・・





僕は、CBR400RRで1996,1997,1998年で


SP400 三年連続チャンピオンになってしまいましたとさ。


数年後 当時ライバルだったカワサキ乗りの人が


僕のCBRには、クロスミッション、FCRどころか


サスのスプリングすらノーマルだったのを後日知って


ショックを受けていたと聞いた事があります。


ちょい自慢。


あの日、彼等にあってなければ きっとこの結果は


なかったと思います。


もちろんホンダCBR400RRという素晴らしいバイクとの


出会いも。


究極の素うどんだったCBR400RR、


このバイクの素性の良さ、味を教えてくれた彼等、


僕の走りの原点は、ここにある


ホンダCBR400RRと彼と僕の物語・・・そして・・・・・


あいつとララバイ






最後は、なんかちょっとだけ自慢になってしまいましたが


結果がないと納得してもらえないですから、


これを読むと 普段、僕が物に依存しない理由が解って


もらえるのでは、ないかと思います。




そうです、僕も若き日に 教えて貰った事なんですね。


今あるものを使いこなす大切さとその意味を。


今でも ふ・・・と彼の事を思い出します、


また いつか会えたらと。







単にキャブセッティングがヘタクソだったって話じゃないよ!



当時のそれは、


本当に難しかったんだよぉ~




「永遠の400] ドラマ化を望む


オカケン役    V6 岡田准一